第37話 バディア

 「ばでぃあ?」レイは呟いた。するとレイの足元から銀色の光があふれ出した。

「なんだ?」カドラはレイの方を振り返った。そして、銀色の光は何もなかったように光を失った。

「レイさん魔法使えたんですか?」カルデは少し驚いて聞いた。

「・・・えっと、いや、使えないけど?」カドラはレイの方にやってきて、レイのおでこに手をのせた。

「?」カドラが目を閉じると、一瞬で青い羽根が2人の周りを舞っていた。

「魔力ないくせに、魔法を使うとは・・・」カドラはそれ以上何も言わなかった。その代わりに、

「フフフッ」と口に手をやって何か企むように笑った。そしてカドラは

「またな、レブンの息子」と用が済んだように去っていった。

「え?」レイはカドラが何故そのことを知っているのかわけがわからなかった。

「・・・何がしたかったんでしょう」とカルデは呟いた。

「まあ、部屋の中でキィダを待ちましょう」カルデは

「ガチャ」とドアを開けた。部屋の中は左側にある窓際にテーブルがあった。右側には本が散らばっていた。

「すいません、散らかってて」

「俺の部屋も散らかってたな・・・」とレイは呟いた。しかし家が壊れたのを思い出し、ほっとくことにした。

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