本格ロボット戦記! 熱いバトル漫画のよう。

――寸前にかけた急ブレーキでシートベルトを体へ食いこませながら、魔杖機兵(ロッドギア)の操縦桿を素早く動かす。

 機体の神経である文字列回路へと魔力を流して沸き立つのは、

『魔素粒子循環駆動(エーテリングドライブシステム)。』

 関節アクチュエータへとエネルギーを送り、機体の足から腕までを滑らかに動かす。
 そして再現された動きは、正拳突き。


――ドガァァァンッ!


 ロボットの戦闘シーンがかっこよく、たっぷり迫力のバトルが楽しめます。

 主人公は、帝国において、差別をうける黒髪、黒目の東方人種(イースタにアン)。腕っぷしは強いが、魔力の素質はさっぱり。
 そんな彼が、謎めいた少女と、開発段階の、謎のロッドギアと出会い……。

 なぜか、主人公だけ、そのロッドギアを操縦できるのです!

 王道展開! しびれる!

 主人公は、孤児であり、差別を受けて育ってきており、「こんにゃろう!」とその差別を腕っぷしではねのけるような、強い一匹狼でありました。

 そんな彼の友情、そして、恋……。
しっかり心理描写がされ、ギャグも挟み、しぶーいおじさまも登場します。
 色っぽーいお姉様も登場します。
 主人公と、ヒロインの、全然進まない恋路にやきもき!

 すごく面白いのですが、この物語は、「完結」となっていても、実際は、壮大な物語の「第一部」です。

 前半は、少年マガ○ンとかに連載してそうな爽やか青春バトルもの、という雰囲気ですが、後半は、なかなか壮絶です。

 かっとばすバトル。
 綿密な心理描写。
 骨太な物語。

 それらを求める読者様へ、おすすめいたします。