概要
本当にいいやつだから、苦しむのだ
どうして不眠症になったのか、理由は思い当たらなかった。身体が起きていたいというのなら、それに従おうと思い定めて、俺は夜の民になった。
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- ★★★ Excellent!!!『深夜営業の喫茶店に、いつもいる不思議な男』の噂
不眠症のアマチュア探偵と、彼の元に相談を持ちかける依頼人のお話。
現代日本の片隅、夜の街や闇社会の一端を舞台にした、堅実な現代ドラマです。
分量にしてわずか4,000文字強と、気軽にサクッと読めちゃう小品であるにも関わらず、この内容の完成度と満足感たるや! 決して少なくない登場人物に、主人公の活躍の拠点である魅力的な場、その上で事件の発生と解決があり、さらには依頼人である旧友との関係性まで。これらが単にてんこ盛りというだけでなく、ごく自然に描かれているところが、もう本当に魔法のようでした。
魅力的な点はたくさんありますが、個人的には登場人物の関係性、彼らの間に内在するであろうドラマが…続きを読む