第21記:不在

 眼が覚めた。枕辺の時計は「朝の7時半」を示していた。今日も暑くなりそうだ。猛暑日に認定されようが、されまいが、俺にとっては「連日の猛暑」が続いている。今月も今日でおしまいである。台所に行き、コーヒーの準備を済ませてから、愛機を起動させた。さて、最後の更新日には、何を投稿しようか……。

 とか云いながら、書くことは大体決まっている。ダサク2頁とダブン1頁、計3頁を投稿した。我がダサクも300頁まで残り10頁に迫っている。小説にしろ、随想にしろ、肝心なのは「量」よりも「質」である。それぐらいのことは俺にもわかっている。わかっているが、コツコツ積み上げた結果が、まとまった数字になることは嬉しいものである。これからもコツコツやっていきたい。


 最初は「50頁ぐらいかな」などと、漠然と考えていた『邪神の眠り』だが、書いている内に、なにやら世界が広がり始め、拡張と同時に登場人物も増え出した。今では「誰が主役かわからない……」ような有様になっている。急ぐ必要もないし、これからも、楽しみながら書き進めたいと思っている。


 編集の際「読者の存在」を意識することは避けている。読者数そのものが少ない(多分数人でしょう)のだから、意識したところで、どうにもならない。滑稽なだけである。又、集客の仕方も迎合の方法も俺にはわからない。ファン数や拍手数が日毎に増加したりしたら、やり方を改めなくてはならないだろうが、そんな展開は、まあ、ありえない。


 ごった煮エッセイの方もどんどん書いていきたいのだが、今月は遊びの用事が何件もあって、家を空ける日が少なくなかった。書きたくても書けない日が少なくなかった。俺は異常な遅筆者であり、編集や投稿には、たっぷり時間がかかる。時間に余裕がないと、全然書けなくなってしまうのである。今日もそろそろ出かけなくてはならない。まったくせわしない。何処にも行かず、丸一日、編集に没頭したい。秋までには、そういう態勢を整えたい。〔7月31日〕


♞コツコツ書き続けた『邪神』だが、結局未完で終わった。この頃の俺は「ぴよぶっくが終わる」なんて、考えもしていなかったのだろう。そろそろ出かけなくてはならないそうである。この日、何処へ行ったのか、まったく記憶がない。今の俺とは異なり、積極的に外出しているように思える。最近は遊びの誘いを受けても、断る場合が多い。

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