第25話 私の愛する人【完結】

前書き


今回でラストです。



*****************

(クリス視点)


皆さんこんにちは……

私の名前は先日、クリス・フォルランからクリスティン・F・ロピアーに変わりました。



それというのも、私の本当の両親がロピアー公爵夫妻だと判明したからです。

上司のシオン殿下は、母方の従兄でした。



先日まで公爵家嫡男だったナルキスは、父方の従弟。



私の母親だ名乗っていたマリーは、本当は叔母で、ナルキスの母親でした。



そして、一番の変化…それは…公爵家嫡男になった事で、やっとあの方に愛を語れる事!



6歳で出会ってから12年。

この想いを隠し、使用人としてお仕えしてきたが、これからは堂々と婚約者として、側にいられるのです。




愛しています♡エリー。



******************


(エリー視点)



先日、私の婚約が白紙に戻りました。



長い間、我慢し続けた甲斐がありましたわ。



表向きは、ナルキス様の素行不良による廃嫡と、クリスとの『取り違え』が発覚した事によるもの。

という事になっています。



発覚の理由も『偶々、【鑑定の魔道具】の被験者を探していた時、クリスが見学に来ていたので鑑定してみたところ、今回の事実が発覚した。』という事になっていますわ。



クリスはボルネオール侯爵邸からロピアー公爵邸に移り、もう1月も会えていません。

いろいろと手続きがあって大変なのだとか。



私達は今日、正式に婚約し、来年の春の社交シーズンには『婚約披露パーティー』を開く事になっています。



え?ナルキス様が今、どうしているかですって?

あの方は現在、将来クリスを支えて公爵軍団長になるべく猛特訓中だそうですわ。



去年の【学園武術大会】で特進科で唯一ベスト4まで進み、準決勝であのレオル先輩と、互角に渡り合ってましたもの。

この時ばかりは流石に応援しましたわ。



あの方どうやら、領主や文官より其方の方が向いていたみたいですわね。

所謂、“脳筋”でしょうか?



ハンソンに聞いた話によると、実のお父様のデューク様はご存命であれば、公爵軍団長になる予定だったとか。



公爵軍団長の家は、デューク様の養子先だったそうですわよ。

デューク様が亡くなった後、他の方が養子に入って後を継がれたそうです。



現在、公爵軍団長の家には丁度、年頃の一人娘さんがいらっしゃるので、婿養子にという話があるのだとか……。



彼女は、中々しっかり者だという話なので、流されやすいナルキス様にはピッタリだと思いますわね。



さて、そろそろクリス…いいえ、クリスティン・F・ロピアー公爵令息様と改めて婚約を結びに向かいましょうか。

あの日、あの時、貴方に会えて良かった。



“どうやら私の目に狂いはなかったようですわね!”





Fin……




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後書き


エリーの婚約破棄物語。

いかがだったでしょうか?


読者の皆様のおかげで最後まで書ききる事が出来ました。


ありがとうございました!

できれば感想など頂けると嬉しいです。

ては、また次回作でお会いしましょう。


次回作は明日公開します。


国立ユイナーダ学園高等部⑧~どうやら私は攻略対象だったらしい

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【完結】国立ユイナーダ学園高等部⑦〜どうやら私の目に狂いはなかったようですね! 砂月ちゃん @natuki0163

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