第5話 ネットだけでは『勉強』にならない

 こんにちは。草原守拙です。


 また、概念的な話で申し訳ないです。

『読書』はともかくとして『日本史』『世界史』『宗教』『架空国家創造』という興味深いテーマを余生で勉強していきたいと思っているのですが、精神・肉体・金銭的な都合で、物事を調べるのにどうしてもWikipediaなどのインターネット検索に頼らざるを得ないのが今のわたしの状況です。


 置かれた場所で咲きたくないなあ。もはや、花が咲くかもわかりませんが……


 しかし、一見この世界の全てを知ることができそうなインターネットですが存外と目的の資料を見つけられることができないのです。例えば、天皇家の祖先が実は朝鮮半島経由でやってきた渡来人だったという(信頼できない資料『逆説の日本史』で見たのかな?)説を検索しても、十数年前に出た『天皇は朝鮮から来た!?』という本のネット通販しかヒットしませんし、『金剛般若経』という経典の全文をチラッと見てみたいと思っても、岩波文庫か角川ソフィア文庫を買えとしか出てきません。つまりはこの現代においても独学で勉強をするには紙の書籍を購入するか県立や市立の大きな図書館に行って資料を探さなければいけないのです。専門書を大量に購入するためにはわたしの場合、ジャンボ宝くじで一等を当てなくては活計が立ちませんし、図書館の本を超潔癖症なわたしは触ることができない上に今はコロナの影響で図書館って開いてないですよね?


 この頃、古代飛鳥時代に興味があるので、遺跡や古墳、博物館にものすごく行きたいのですが、京都府や奈良県にはやっぱりコロナで行けませんし、宝くじというかメガビッグで一等が当たらなくては旅行代金すら出せません。国会議員になって無料パスを支給されればいいのですが(いいわけないわ! 山尾志桜里の淫乱ババアめ!)、国会議員の選挙に出るためには供託金がいるのですよね。無理だあ!

(ここらはジョークというか皮肉です)


 少年老い易く学成り難し。

 若いうち、特に大学受験時代にもっと覇気があって、実父に「文学部入って、就職できんのかよ、経済やれ!」と言われた時に、素直に従わずに、自力で学費を稼いで文学部に入るか、心を入れ替えて経済学を真面目に、熱心に学んで、大学院に行ってタレント教授にでもなってりゃよかったなあと思ったり、わたしって就職時、バブル経済ギリギリボーイズだったので、たぶん文学部卒業見込みでもどこかしらに就職できたのですよね。実父はきっと、時代がバブルだったというか、自分自身が経済を全く知らなかったのですよ、きっと! 

 この前、真剣にアタマに来たのは、その実父が「お前が経済学部に入るとは思いもしなかった」とわたしにヌケヌケとのたまったことです。軽く殺意が芽生えました。


 やあ、実はわたし『近代経済学』の教授には目をかけられていたのですよ。わからないことがあると教授室まで質問に行っていましたから。でも『近代経済学』は統計というか数学なので、根っからの文系人間なわたしは数学は「得意だけど大嫌い」なので、ゼミナールを選ぶときにその教授のことなど頭の片隅にもなく「これ、ある種の文学だな」とヤケになって『資本論を読む』なんて高倉健の『居酒屋兆治』なみに時代遅れのゼミの暖簾をくぐって、学生がわたししかおらず、毎週喫茶店でブラックコーヒー飲みながら、堀晋作先生の時事放談を拝聴していたのです。以来、コーヒーはブラックオンリーです。

 そして、何食わぬ顔で『近代経済学』の教授に質問しに行ったら「きみはなんで僕のゼミに来なかったの?」と言われて「あー、そういう手もあったか!」と己の不明に気がついたのが今から三十年前ですわ。


 なんか、論旨が変わってしまいました。


 一見、爛熟期を迎えているように思われるネット世界ですが、文系資料・史料を趣味としての勉強のために縦横無尽に利用するにはまだ時間がかかるのだなと思います。インターネットって理工学ですものね。理工学資料は論文なども読めるのでしょうな。ずるいよ。


 さようなら。

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