第6話 一流の『勉強家』は多言語を理解できるのだなあ

 こんにちは。草原守拙です。


 わたしは外国文学が大嫌いです。

 ですので、最近お休み中のミステリーリーグ所属中でも、エラリー・クインやアガサ・クリスティーも猫大好きフリスキーも齧っていません。

 子供の頃は、家にあったポプラ社版・南洋一郎超訳(!)の『アルセーヌ・ルパン』シリーズやヒュー・ロフティング、井伏鱒二訳の『ドリトル先生』シリーズなどを読んでいたのですが、中学二年生の夏休み課題図書『嵐が丘』、三年生の時が『ジャン・クリストフ』という国語教師のある種、残酷なイジメにあってからすっかり外文嫌いになってしまいました。いくらなんでも中学生に『ジャン・クリストフ』はないですよね。新潮文庫で四冊でしたかねえ。もちろん読了できず、巻末の解説だけで感想文を書いたら、なぜか高評価! 絶対、あの国語教師は『ジャン・クリストフ』どころかロマン・ロランなど読んでないですよ。ばーか!


 それでなくても、外文は翻訳されたものですから、作者の言いたいことを百パーセント読者に伝えられないではないですか! 例えば『不思議の国のアリス』には英語の言葉遊びがふんだんに盛り込まれているそうですが、言語が違うので、わたしたちには理解不可能です。翻訳者が頭を捻って考えた違う言葉遊びを読むしかないのです。ジェームス・ジョイスの『ユリシーズ』も言葉のギャグがかなりあるそうですし、元となる神話やアイルランド人の心境がわかるはずもないので、絶対に楽しめないと思うのです。


 外文、特にヨーロッパ圏の文学を心から楽しむためには、語学力、最低限として英語とフランス語はペラペラでなければなりませんが、わたしの英語力といったら、大学受験時で偏差値40でした。マイルド・ヤンキーでももう少し高いだろうという低さです。これでよく大学に行けましたよね? わたし、いまだに貧乏なのに『自分裏口入学説』を疑っています。


 わたしが英語を苦手としている理由はいくつかあるのですが、一つに、なぜか小学生の頃に実姉が通っていた英語の個人塾に同行させられたために、中学入学時、英語は先走っていたので楽勝だったので入学後の自己研鑽を怠ったこと。関係代名詞の概念が全く理解できなかったこと。だって、二つの文を一つにするまではなんとなく納得できたのですが、その関係代名詞が省略とか言って文中から消えてしまうじゃないですか。もう、脳みそのヒューズ(古い?)が切れて、薬用石鹸ミューズになりました。納得いかないことはわたし覚えられない性格なのです。そして、最後で最大の理由が中高と英語の教師が全て性に合わなくて、やる気がなくなってしまったのです。学問って教え方によって理解度がものすごく変わりますよ。


 以上の理由によって、英語アレルギーがイヌねこアレルギーより強く出て、アナフィラキシーショックで死にます。


 当時の日本の英語学習は最悪でしたよ。今みたいにネイティブさんを連れてきて会話から覚えるのが一番でしょうが、今となっては語学学校に通う金があったら文庫本買いますわ。


 他人のことをとやかく言うのもなんですが、翻訳の小説とか読んでいる人を見ると「それ、小説家の言葉じゃなくて翻訳家の言葉なんだぜ」って耳打ちしたくなります。


 まあ、わたしには愛する日本語がありますから信じた日本語でわたしは読むだけ〜全ては心の決めたマーイウェーイ!


 さようなら。

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