2021/05/26:即興小説トレーニング。(趣味と仕事)――――――#物語 #創作論

 今日は「即興小説トレーニング (http://sokkyo-shosetsu.com/)」というウェブサービスを利用させてもらい、15分で短編を書いてみた。お題は「いわゆる何か」だ。

「●即興小説作品における著作権は、作者に帰属します。」

とのことなので、丸々転載させてもらう。


以下引用。

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タイトル:趣味と仕事 (http://sokkyo-shosetsu.com/novel.php?id=582122)

文字数:665字

………………

 いわゆるWEB小説家の大部分は無収益だ。つまり仕事ではなく趣味で小説を書いている。小説に関わらずクリエイタは自身の内にある情熱を持って作品を創り出すのだ。


「木工って面白くない?」

「……どの辺りが?」


 夏仍かよに質問された時、私には理解が出来なかった。


「木工って、金属とかと違って加工しやすいじゃん?

 だから自分が作りたいものが作りやすいと思うんだよね。」

「最近だと3Dプリンタとかあるし、樹脂でもいいんじゃない。」

「うーん、調べた事あるけど、表面があんまり好きじゃない。」

「積層するからガタガタになる事を言ってるの?」

「それもあるけど、どれだけ精密に作れても、木のスベスベ感はないよねぇ。」


 言いたい事は分かる。確かに触り心地なんかは材料に左右される。

 でも、それでも木工にこだわる理由は分からなかった。


 私は小説を書いている。それならば、クリエイタとしての拘りに理解を示してもいいはずだけど、どうにもそういう感情が無い。


「夏仍の言う木工って、自分が使う物を作る時の話?、それとも仕事として?」


 私はそう聞かざるを得なかった。情熱の源は何だろう。


「……そうだなぁ、作ることが好きだから、作った物がどうなるかはあんまり興味ないかな。」


 吃驚した。私は、趣味であろうと誰かから見られることを想定していた。でも、夏仍の趣味には他人が介在する必要が無かった。


「そう、……私も、誰にも縛られないことが、できるといいな。」

「……?」


 その思いは忘れないでほしい。それは尊いものだから。


======


 さて、書いて一時間も経ってないが、自分で感想を述べていこう。


 一つに気になるのが、なぜ過去形を多用した、思い返すような文章にしたのか。せめて主人公がどういった場面において過去を振り返ったかを明示すべきだった。今書き加えるなら、それこそ今の私のように、


''小説を書こうと机に向かった時、ふと「私は何で小説を書いているのだろう」と思った。''


などと書くだろう。


 あと、登場人物の詳細を述べるのを忘れていた。名前に関してはパッと思い付いたものを使っただけだから問題ない。ただ二人の年齢は述べておくべきだった。ひとこと


''高校の教室で''


と書いておけば登場人物の概要と会話をしている場所を明らかにできた。……そういえば性別すら書いてない。


 今回即興小説を書いてみて学んだことは、会話とは直接関係ないが風景描写や心理描写として有用な文章、表現が抜けやすい事だ。場面であったり仕草であったり、そういった一文があるだけで、読者の脳内に映像が出力され、感情が揺れる。今度書くときは映像の描写に注視しよう。

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