私は、好きな人のためにやってるだけよ。

想像上のカラスの目は、ぞっとするほど美しかった。
                     -本文より-


ありふれた女子たちのお話かと思いきや
加減を知らない女子の怖さが描かれた物語でした。
みんな、好きな人のためにやってるだけ。
でもそれが、月蝕のような光と深淵とを生み出しています。
目を凝らしても、どうせ何も見えない深淵。
その深淵を、その女の子たちは皆、持っているようです。
やっぱり、人間がこわい。
やっぱり、人間もこわい。