2023年の有り様

 このままでは、アイドル界隈のお話かになるので、退職したA電材の周りはどうなっているかと。


 当時のA電材は、経済界でも幅を利かせており、コストカットの第一人者だった。派遣社員の大量投入、1円単位での経費節減、中国工場への委託、ワンオペレーションの均一性さ、完全成果主義の昇給抑制。

 この辺、一介のイケイケ会社がビルドアップする訳でもなく、より多くのコンサルティングが入ってこその、新たな形だった。


 それは確かに成功したとは思う。ただ人の話は半分程が良いとは、昔の習い。これを全部真に受けて、あろう事か成功してしまったので、日本の多くの会社は、購買者を超えて、労働従事者からも搾取するので、不思議な利益を嵩ませて行く。


 その状況が何時迄も続くものか、それが今の賃金アップの問題になる。何せ数十年に渡って賃金抑制して来たので、そんな例はあり得ないと見事突っぱねる事が出来る。大人はそう、定年迄年を重ねる事が出来るのだ。


 何よりの功罪は、中国工場への委託の大規模シフトだろう。中国の台湾問題は、今更ながらも一つの国家との認識。ウクライナ問題を重ねると、もうそれは時間の問題。

 台湾を切るか、それは日米同盟の問題で不可能。

 それならば、日米同盟の対面を生かしつつ、民間レベルでは中国との友好はより深くが、ダブルスタンダードで止む得ないになる筈。


 ただ、中国という国は、深謀遠慮のみの蓄積で成し得た国家なので、その家族になるかならないかが本筋だ。各企業の表向きの誠意が果たして通じるかは、それはとても難しい。


 コストカットの為に国を跨ぐビジネスは、慎重にすべきだったかもしれない。在職中の違和感を、何故言語化出来なかったか。まあそれも2023年の今となっては、とても遅い事だ。




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頭上で回るは観覧車 -A blues night for big boys and girls. Without.- 判家悠久 @hanke-yuukyu

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