源氏物語・葵の上奇譚/悲劇の正統派令嬢に転生した女子大生の愛と勇気の平安絵巻物語

『源氏物語』には釈然としないものを感じていました。現代的な価値観で考えると光源氏はろくなことをしていません。その点がこの作品を読むとスッキリします。合気道をやっている体育会系の女子大生が悲劇のヒロインである葵の上に転生して、不条理な運命に立ち向かっていきます。たくましいヒロインは周囲に様々な良い影響を及ぼし、『源氏物語』の世界は変わってゆきます。重厚な歴史的知識を背景にしながらも、とても読みやすくオススメいたします。

全国の図書室に配備されたら、面白がって読む生徒の教育にも寄与すると思います、本気で。声を上げて笑っちゃうところも、言葉を失くす美しい情景もあり。圧倒的な時代知識も用いて描かれる平安絵巻物語。葵の上奇譚は現代における平安絵巻物語なので図書室に置いて欲しい。

源氏物語？　全然知らんという方、思いがけず軽やかです。

皆様におすすめします。

　平安絵巻『源氏物語』といえば、男社会。
　けれど、『葵の上（君）』の中身は、転移した武道系女子大生。
　彼女の努力や行動、新しく流行らせたもので、まわりもどんどん変わっていきます。
　悲劇のヒロインはもうやめます。
　明るく楽しくたくましい、十二単の世界へようこそ！

納得のいかない気持ちを持ち続けていた源氏物語。
光源氏にうさん臭さを感じていたので、葵を筆頭とした女君たちの活躍でスカッと楽しい内容になっていてとても楽しく読ませて頂きました。
内館牧子さんの「十二単を着た悪魔」の弘徽殿女御にも通じる、強く優しい葵の上に元気をもらえます。

授業で習った「源氏物語」の登場人物たちが、泣き、笑い、怒り、哀しみ……とエモーショナルに振る舞うさまは、見ていて「ドラマだ」と唸らされます。

実は「源氏物語」を古典の授業でサラッとしか知らない不勉強な私ですが、この小説を読んでみると、「あの登場人物」が「こんなキャラ」に――という具合に、「知識」だった「源氏物語」が、いつの間にやら「ドラマ」として脳内によみがえってきます。

まだ読み始めたばかりですが、これから繰り広げられる「ドラマ」に期待しています！

源氏物語では不遇な扱いを受けているツンデレ美人系の正妻葵の上。彼女は色男(笑)の光源氏と結婚後苦難の生活を送り､とうとう息子ができて報われるかと思ったら夫の愛人に憑き殺されるというどう考えても不憫な生涯を歩みました。どうにかして幸せにしてあげたいと様々な小説投稿サイトを廻った人は私だけではないはず。そんな葵の上推しには堪らない所謂「成り代わり・転生」というラノベや2次創作でも人気な今最もアツイといっても過言ではないジャンル､方向性で彼女は幸せになっていく…筈［え､そうですよね…？:(；ﾞﾟ'ωﾟ'):］。投稿頻度も毎日ということで某有名マンガアプリと同じ頻度で読めます！　勿論投稿者様にプレッ…続きを読む