第20話  スマホ中毒ですが

Q 24歳 女性 塾講師

最近、仕事中もスマホが気になって仕方がありません。

SNSや動画配信に目と心が奪われています。

何をしていても、常にスマホのことが気になります。

睡眠中も、何度も目を覚まし、スマホを見ています。

休日は平均10時間以上、スマホを見ているんじゃないかと思います。

子供の頃は、親からテレビばかり見てないで、本を読みなさいと言われていました。

現在は、同居している親からは、スマホばかり見ていないで、一緒にテレビを観ようよと誘われます。私はテレビには全く興味がありません。

スマホを見ていると、食事のことも忘れるし、街に出て買い物をしたいとも思いません。私としては、節約にもなっているのかなぁと思います。誰にも迷惑をかけていないし、別にこのままでいいのかなぁと・・・。身体も健康だし・・。

こんな私は異常でしょうか。


A スマホでSNSや動画配信をすることは承認欲求を満たすと言われていた時期がありましたが、現在は生存欲求を満たすものと言われています。

 食欲、睡眠欲、性欲の3大欲求と肩を並べる位置にいます。スマホさえあれば、他に何もいらないと考えていること自体が、そのことを証明しています。

 よく、パチンコやスロットを人生がボロボロになるまでやり続ける人がいますよね。なんとスマホ依存はパチンコやスロット依存を遥かに超えているそうです。気付かないうちに、あなたの脳はスマホにハックされ、脳からドーパミンがドバドバ出ちゃているらしいです。

 スマホ先進国のスウェーデンでは、9人に一人がうつ病の薬を常備していると聞きます。幼少期からスマホに晒されてきた人々は、ドーパミンが枯渇しているのでしょうか。

 スマホを開発した賢いアメリカ人は、幼い子供にはスマホやタブレットを与えないそうです。開発者は人々が中毒になりお金儲けができるように設計しているので、まさか自分の家族には与えませんよね。

 でも、人々の中には、スマホを使いまくりながらも生き生きと人生を謳歌している人たちがいます。いつの時代にも、新しいものに直ぐに適応し、使いこなす柔軟性がある人間がいるのです。昔、テレビは人間の知能を低くすると恐れられていました。PTAの方々は有害番組にクレームを入れていましたが、現代はSNSやネット、動画配信の量が増えすぎ、監視しきれなくなり、誰も何も言えなくなりました。漫画やラジオ、ゲームは大人からは嫌われものでした。カメラに至っては魂を抜かれると信じていた人々もいました。


 私は人間を侮ってはいけないと考えています。今は、中毒、アレルギー症状が出たとしても、いずれ使いこなし、身体の一部、文化の一部としての自然なものになっていくと考えます。


今は過渡期なんでしょうね。


では、スマホの次にあなたの精神・身体を脅かすツールがくるとしたら何だと思いますか。

〇〇やるくらいなら、スマホをやれ!と諭される時代はそう遠くないかもしれませんね。


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