29.執筆中(構想中)のお話について
実は……次回作で「忍者もの」をやりたいなあと思っていまして。いま少しずつ資料を集めて構想を練っているところです。
これが、ほんと、大変なんですよ。
そもそも適性が低いんですよね。歴史小説で手元に置いていてあるのは『燃えよ剣』『木枯らし紋次郎』『講談・碑夜十郎』ぐらいでほとんど読んでいませんし、日本史の成績も酷かったですし。
若い頃は正直興味がなくて、史実さえも斜に構えて読んでましたからね。いやお前マジかよと。それが事実だという証拠はあるのかと。後世の人が面白おかしく脚色しただけちゃうんかと。
それがまあこの年になって、過去の時代を想像して余白を埋める面白さというものがようやく分かるようになってきまして。で、どうせなら一作ぐらいは戦国時代や江戸時代を舞台にした小説を書いてみたいなあと思うようになり、現在に至るという訳です。
じゃあ何をやるか。
頭の中で、浮かんでくる候補を興味の無さと技術の無さで次々と消していって、唯一残ったのが……忍者でした。
影響として大きいのは相原コージ先生の『ムジナ』です。ギャグ漫画で一世を風靡した相原先生の怪作で、印象としては「汚い」です。そもそも主人公の父親が汚れキャラですし、作中に下痢やらゲロやらがやたら出てきます。後半なんて本編に関係のないギャグ漫画の実験要素が入ってきてそれ自体がギャグになるような謎のメタ展開。なのに最後には物語としてばっちし昇華させ、何なら純愛さえも強引に描き切ってみせる筆力に圧倒されます。どうして実写映画化しないのって思うぐらいに逼迫したエネルギーが全編に滾っています。
それはさておき、現状において忍者というもの自体がもうすでにファンタジックな存在になっていて、このジャンルだったら何をどう書いても形になるんじゃないかなあという甘えた考えもあるにはあります。だからと言って、安く見積もっているつもりはありませんし、安易に書けるとも思っていません。僕のちっぽけな野望を叶えてくれる可能性として、この忍者ものというのに取り組んでみたいなあと思っています。
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