第27話 僕を演じる者の戯言

 それを誰かのせいにすれば満足か?


 そう言われれば返す言葉は無い。

 幸福か不幸か……今の自分の基準を決めるのはてめぇ自身。


 こんな僕が生きられる残酷へいわな世界を……

 喜ぶべきか、悲しむべきか……


 幸せなのか、不幸なのか……


 その正しい答えを誰かに教えられたところで、僕は理解しようとしないのだろう。


 救われようとしないのだろう。



 弱さや醜さを戯言ことばにする事で、僕という存在を肯定する。


 それに何の意味がある?


 壊される前に壊すことで守れた気になっているのか?



 何もかもが壊れそうで、不安だらけな明日がただ怖くて……


 そんな未来に何を求めているのか……ただわからなくて。


 そんな未来に何を求めて生きるのか……ただわからなくて。



 今を、明日を恐れているのに……どんな未来に救いを求めるのか?


 いつだって、僕の夢は脆く曖昧で……


 いつだって、現実は僕に真っ暗で酷く残酷で……



 もがいているんだ……


 抗っているんだ……



 こんな世界を生きるために僕は僕という人物を、


 下手糞に演じ続ける。



 何かを始める勇気も無いのに……


 それを終える度胸も無いのに……


 変わらない人生を……悔やみ続けて……



 いったい、何を大事にしているんだ?


 ほら、自称、得意の言葉ざれごとを言ってみろよ。

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