KAC2023読書感想文

 はじめに、作者の皆さん、お疲れさまでした。

 読者の方々、応援ありがとうございました。


 書き手としてKAC2023に参加しましたが、今回はヨムマラソンと読書量くじも兼ねて、他の作品を読んでみました。

 そこで、KACの作品を書いて思ったこと、読んで思ったことを書きます。


 念のため説明しておくと、KACは、運営が出したお題に沿ったテーマで作品を書く、という企画です。

 例えば「本屋」というお題があれば、本屋に関するお話を作る、というような企画です。

 KAC2023では7周年にちなんでいるのか、計7題です。


 過去にも、2021年にはKAC2021が、2022年にはKAC2022が開催されており、それぞれ計10題、11題でした。鬼か。




 KAC2021、2022では皆勤賞こそとれたものの、まだ小説を書き始めたばかりの頃だったので、だいぶ苦しめられた記憶があります。

 改めて見返すと、目も当てられないような作品があったりします。


 ……これ、僕のせいじゃなくてお題のせいn……ゲフンゲフン!


 某トリがこちらを監視しているような気がするのでこれ以上はやめておきます。


 KAC2023では前と比べて大きく成長できたためか、思ったよりスラスラ書けました。

 ・某言語系YouTubeを見て、言葉に意識を向けられた

 ・他の作品を読んで技術を盗んだ

 というのが大きな理由だと思います。


 2番目に関しては、実は今まで他の人の作品を読むということをしていませんでした。

 そもそも小説自体あまり読んできませんでした。

 どちらかというと科学本、教養本、漫画の方が好きだからです。

 しかし、他の人の作品を読むことで色々な知見を得られました。


 改めて、以下はKACの感想です。

 ちなみに、僕は「マジョリティに入ったら負け」という謎のプライドがあります。

 主観ではありますが、どのような作品が多かったのかの傾向も併せて書くので、そこにも注目していただければ幸いです。

 別に少数派の方が偉い、というわけではありません。念のため。




【全体的な感想】

 以前のKACと違う大きな点は

 ・2エピソード以上も可能

 ・1つでも777文字ちょうどの作品があると、抽選でギフトカードが貰える

ということぐらいでしょうか。


 実際、2エピソード以上の作品や、ちょうど777文字で終わる作品が多く見受けられました。

 中には、777文字になった途端に物語を無理矢理終わらせる、という作品もありました。

 こういったメタ展開は個人的に好きだったりします。


 自分が書いている他の作品の登場人物を登場させている方もいました。

 作者は自分のキャラを登場させる楽しみがあったり、ファンは喜んだりすると思います。


 ただ、そういったキャラが何の説明もなく出てくる場面が見受けられました。

 何度読み返しても、その人物についての記述はありません。

 途中で「もしかして他の作品の登場人物では?」と気付き、あらすじを読むと案の定――ということがありました。


 ……あらすじを読まない僕が悪いのかもしれない。


また、1回目のお題を1話、2回目のお題を2話、という風にお題全体で一つの物語にする、という形式もありましたが、やはり同じような場面に遭遇しました。

 いきなり2回目のお題を読むと、知らない人物がごく当たり前のように登場したりします。


 これは、KACのルール「完結済にし、タグをつけること」によるものと思います。

 他の作品の人物を出す形式でも、お題全体を物語にする形式でも、一見すると完結済でタイトルもバラバラ、連続ものとわかりにくいこともあり、工夫が必要だと感じました。


 改善案としては

 ・連続もの、あるいはスピンオフであるということを、タイトルで分かるようにする

 ・登場人物の簡単な紹介を入れておく

ということができそうです。

 実際にできている作品もありました。

 強要はしません。あくまで参考に。




【1回目「本屋」】


 多いと思ったテーマは

 ・書籍の電子化

 ・青木まり子現象

 ・ほっこり系、恋愛系

ですかね。


 僕は「本屋×異世界」というテーマで書きました。

 異世界系は多いかと思いきや全然無かったので、テーマが被らず安心しております。よっしゃ。


 青木まり子現象は、知ってはいたのですが想起しませんでした。

 念のため説明しておくと、「本屋で立ち読みしていると便意を催すことあるよねー」という現象です。

 その理由は、普段運動しない人が下半身を使うことで、腸の蠕動運動ぜんどううんどうが促進され便意に繋がる、といったところでしょうか。

 本屋かどうかは多分関係ないと思います。

 また、本に夢中になっていて時間が経つのを早く感じるため、トイレに行く頻度が多い気がする、というのもありそうです。


 エビデンスはないのであくまでも予測ですが、運動には様々なメリットがあることは知っています。

 あと、多くの大人は運動しないということも知っています。




【2回目「ぬいぐるみ」】


 多いと思ったテーマは

 ・ほっこり系、感動系

 ・ホラー

ですかね。


 僕は「捨てたら戻ってくるぬいぐるみ」というテーマで書いており、これも多いかなと思いきや意外にも少なかったです。

 ベタ過ぎるから使われてないだけなんじゃ……。


 ぬいぐるみの可愛らしいイメージから、ほっこりエピソード、感動系が多い一方、可愛らしさとのギャップからホラーに走る人もいました。


 「中に爆弾を仕込む」というアイデアも浮かんだのですが、他に2、3作品ほどあり、被らなくてホッとしています。

 よく聞く話なので入れやすいんでしょうね。


 ぬいぐるみの種類も千差万別で面白いと思いました。

 ・熊、テディベア

 ・ウサギなど熊以外の動物

 ・人形、着ぐるみ

 テディベアという単語が想起されやすいのか、熊のぬいぐるみが圧倒的に多かった印象です。


 「人形、着ぐるみは厳密にはぬいぐるみではないのでは?」とも思いましたが、それは野暮ってもんです。




【3回目「ぐちゃぐちゃ」】


 ………………。


 そういうとこだぞ運営。


 このお題には頭を抱えました。


 テーマは

 ・心境がぐちゃぐちゃ

 ・物理的にぐちゃぐちゃ

のどちらかに分類できるかと思います。


 中には、普通の物語にしれっとぐちゃぐちゃ要素を入れるという工夫も見られました。


 バラエティが豊富だったので、分析は省略します。




【4回目「深夜の散歩で起きた出来事」】


 なんと、ここでテーマが被ってしまいました。

 それは「アイデアを出すという理由で深夜散歩に出かける」という部分です。

 で、でも僕の場合、主人公がちゃんとアイデアを閃いているから。

 散歩して何か起きて終わり、の作品の方が多いから……あ、苦し紛れですか。そうですか。


 僕が気になったのは、登場人物を深夜に散歩に出かけさせる動機です。

 例えば

 ・何気なく

 ・アイデアを出すため

 ・夜食を買うためにコンビニへ

 ・職質

などですね。

 他にも様々な動機がありますが、この4つが多かった印象です。


 中には「深夜散歩オリンピック」というものもあり、斬新でした。


 エッセイも多かった印象です。

 そもそも自分自身が深夜に出歩くので、わざわざゼロから話を作る必要はない、ということですね。

 ゼロから話を作るのにはMP(メンタルポイント)が必要ですからね。




【5回目「筋肉」】


 ………………。


 だからさぁ。(2回目)


 筋肉を登場させるのは簡単です。

 ただ、筋肉を使って物語を作れと言われると困るのではないでしょうか。(僕だけか?)


 作品の傾向としては

 ・筋肉マッチョマンが登場する

 ・マッチョマンを絡めたギャグ、コメディ

 ・マッチョマンとの恋愛

が多かった印象です。


 待てよ? 思い違いかもしれないが、他のお題に比べてバッドエンドを見なかったなあ。

 マッチョはやはり人をポジティブにするんだね!

 地球を割るというギャグのオチは除いて――。




【6回目「アンラッキー7」】


 7周年だから7に関するお題来るかなーとぼんやり考えてたら本当に出てしまいました。いやホント。


 気になったのは

 ・登場人物をいかに不幸な目に遭わせるか

 ・いかに7に絡めるか

です。

 種類が豊富過ぎるので、分析はパスします。


 おおよそ

 ・登場人物を不幸な目に遭わせるバッドエンド

 ・バッドエンドはあったものの逆転してハッピーエンド

のどちらかではないでしょうか。

 どちらかと言うとバッドエンドが多い印象です。

 アンラッキーなんだから仕方ないね。




【7回目「いいわけ」】


 ………………。


 あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!(3回目)


 お、落ち着け、素数を数えるんだ。

 

 どうやら僕は、こういうしれっと物語に組み込めるようなお題は苦手ということが分かりました。

 自由度が高いので、話の本筋を別途考える必要があり、難易度が高く感じるのでしょう。

 本筋のどこに入れるかも考えなければなりませんし。

 なんとか本筋にできましたが……。


 今回のお題も多種多様なので分析は省きます。




 いかがだったでしょうか。

 ……量産型まとめサイトみたいになりましたが、今回は以前よりも満足度が高かったです。


 以上です。ありがとうございました。

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