ヨムマラソンを完走した感想
まず初めに、走者みなさんお疲れさまでした。
普段は小説よりも科学本、教養本、漫画の方を読むのですが、ちょうどKACもあるし、ヨムマラソンもあるし、せっかくだから小説を読んでみようかな、と他の人の作品を読んでみました。
すると、色んな学びがありました。
以下、気付いたことをまとめます。
※基本的に一個人の経験や推測です。あくまでも考えの一つとしてお楽しみください。
【ギャグ・コメディ少なくないか?】
僕はギャグ・コメディが好きですが、そういったジャンルが少ないように感じます。
そもそもタグにギャグ・コメディがありません。
「ギャグ・コメディの作品は不要」という運営の方針でしょうか?
読者の年齢層、ニーズがあるので難しいのでしょうか?
しかし、ここはWebの世界です。
商業とは関係ありません。
じゃんじゃんギャグ・コメディは書いてもいいのです。
なので、じゃんじゃんギャグ・コメディを書いてほしいです。
【ギャグ・コメディにもスキルが必要?】
まず、作者・作品を軽蔑する意図は全くないことを言っておきます。
たまに笑えないギャグに出会うことがあります。
これは仮説ですが、ギャグ・コメディにもスキルが必要なのでは?と思いました。
僕は昔からお笑い番組を見たり、ギャグ漫画を読んだりしながら笑いを学習してきたつもりです。
……自分で豪語しておいて面白くないと言われたらショックですが。
笑いにはパターンがあります。
このパターンに沿っていれば、大外れすることはないかなと思います。
また、笑えないパターンもあるので、笑えるパターンと笑えないパターンを学習する必要があります。
これらを区別できないと面白くなくなります。
これを解決するため、今後「お笑い学」と称して笑いについて共有出来たらなあと思いました。
【改行論】
紙の本や電子書籍には段落が必要ですが、Webサイトを見ると必ずしも段落下げは行いません。
僕はどちらを準拠すべきか迷っていました。
しかし、ヨムマラソンを通して結論が出ました。
Web小説になると、字下げをし、ある程度まとまったところで改行すると読みやすいということが分かりました。
これは、Web小説を読んでみないと分からない大きな収穫でした。
今までずっとカク側だったので、ヨム側になって初めて得られた知見でした。
自分なりに根拠もあります。
・根拠1.スクロールにより、進んでいる感が出る
人間は、進んでいる感覚があるとモチベーションが上がることが分かっています。
例えば、コーヒーを買うとスタンプが貰え、スタンプが全部溜まればコーヒーを1杯無料で貰えるというお店で、スタンプを10個溜めなければならない場合と、12個溜めなければならないが、最初から2個押してある場合を想定します。
すると、どちらも集めるスタンプ数が同じ10個にもかかわらず、後者の方が来店率が高かったという実験結果があります。
スクロールも同様に、スクロールによって進んでいる感を出すことができ、読むモチベーションに繋がるのでは、と思います。
しかし、これだけだと1文1改行でもよいはずです。
・根拠2.まとまりがある方が読んだ部分を追いやすい
1文1改行の文章では、行間隔が一定なので自分がどこまで読んだかが追いにくいというデメリットがあります。
まとめてから改行することで文にメリハリがつき「うっかり同じ行を読んでしまう現象」を防ぐことができます。
このエピソードの最初から【改行論】の項目までが1文1改行にしてあるので、読み比べてもらえるとわかると思います。
実際にこのフォーマットに従っている作品がほとんどでした。
理由は定かではありませんが、読みやすい形態を突き詰めるとこのような形に収束するようです。
素直に真似をすればよいのですが、僕は理屈人間なので、根拠がない状態で真似したくありませんでした。
しかし、これで納得できたので「お前らはそうだけど俺は型を破ってやるぜ」とアウトローぶる必要はなくなりました。
ちなみに、本を見習って改行せずに段落下げだけするパターンもありますが、読者が縦読みの設定にすることで読みやすくなります。
【星、ハートをつける、応援メッセージを書くと、こちらの作品も読んでもらいやすい】
他の作者の方の作品を読み、星、ハートをつけたり、感想を書き込んだりすると、高確率でこちらの作品も読んでもらえることが分かりました。
読み比べというやつですね。
ただし、リピーターにはなってくれないことが多いようです。
これは僕の作品が微妙な可能性が高いのですが……。
また、読む立場になると改めて気付くのがタイトルです。
タイトルがよければどんなジャンルでもまず読みたくなります。
魅力的なタイトルにして、まず読んでもらわなければならないということを再確認しました。
今までのタイトル全部見直そっかな……。
【ランダムアクセス】
1~3話だけ読んでみて面白くなかったらやめる、というパターンで読むと、だんだん面白くなってくる話を逃してしまうリスクがあります。
Web小説では作者が初心者から段々腕を上げていくパターンがよくあるので、最初に書いた話より後に書いた話の方が面白い可能性が高いと思うのですよ。
これを解決するために「ランダムアクセス」を提唱します。
話数がある程度ないと使えないテクニックですが、最初から読むのではなく途中から適当な話を1~3話読んでみて面白ければ当たり、というテクニックですね。
ちなみに、ヨムマラソン中に試してみたのですが、中盤が面白かったものは序盤でも面白かったです。
いったいどうなってるんだ……。
【その他】
上手い表現
・レトリック
・比較、メタファー
・視覚的表現
読みにくかった表現、話
・難しい言葉遣いだらけ
・ねっよ
・余計な情報が多い
余計な情報というのは例えば、「太郎くんは50円持って、10円の飴を買いに行きました。太郎くんの将来の夢は野球選手で(略)。お釣りはいくらでしょうか?」というようなものです。
お釣りを求めるのに野球選手は関係ありません。
「店主がサービスしてくれた」など話に関係するもの、SFや異世界系など世界観を説明するもの、強調したい部分など、納得できる理由があればよいですが。
先ほどの【改行論】で説明した通り、余計な情報が多ければ話がなかなか先に進まず、読むモチベーションが下がるかと思います。
以上がヨムマラソンでの収穫です。
この知見が生かせたら幸いです。
参考文献:
[著]テレサ・アマビール、スティーブン・クレイマー
[監訳]中竹 竜二 [訳]樋口 武志
『マネジャーの最も大切な仕事』(英治出版)
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