22

宿 翌朝

マリアは窓から朝日を眺めている。

ポーラとアーサーが目を覚ます。


ポーラ「おはよう、マリア。気分はどう」

アーサー「おはようございます。マリア……どうかしましたか」

マリア「おはよう。もう大丈夫、心配しないで。私、決めた。戦う。もう一度戦って、私の人生を取り戻す。正義をこの手で、この声で築く。だから、お願い。力を貸してほしい」

アーサー「もちろんです、マリア。共に戦いましょう!」

ポーラ「マリアの決断なら、私はいつだって味方になる」

マリア「ありがとう、ポーラ、アーサー。ありがとう」

アーサー「そうと決まれば、早速出発の準備を。これから朽ちた教会を目指します。そこで活動家のオルガと合流し、戦いに備えます。私は今から食料を調達しに行きます。おふたりはその間に身支度をお願いします」


アーサー退場。


ポーラ「マリア……実は私、まだ怖い。また、酷い目に会うんじゃないか心配で」

マリア「私も。怖くて逃げて出してしまいたい。でも、このまま逃げて逃げて、出口の見えないまま逃げ続けるのはもっと怖い。だから戦う」

ポーラ「うん……でも、危険を感じたら逃げてね。また、立ち上がれる時が来たら、私はいつでも戦う覚悟はできているから。一緒に生き抜こう」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る