10話/報告編:冒険は続く!
〇仕事終わりの一杯!
GM:村に帰ってきました。アルマスと村人が君達を出迎える。戦利品を見せ、蛮族達を倒したことを報告すると、皆が喜び「夜も遅いから泊まっていって下さい。宴の用意をいたします」と言われる。
イーリス:ではアルマスにピュアを返します。
ヴェロニカ:ワンちゃん♪ ワンちゃん♪
カイル:いぬぬわん。
GM:アルマスはピュアを見ると大層喜び、あなた達に感謝の言葉を述べます。
アルマス(GM):占いでは無事皆様が帰ってくると分かっておりました。ですが、世の中には運命を覆してしまう人もおります。
カイル:あっ……。
アルマス(GM):ですので今まではとても不安でした。ですが、あなた達は予言を越える優秀な冒険者でした。本当にありがとうございました。
エッシェン:ドヤ。
ヴェロニカ:そらそうよ。
GM:ピュアも君達の顔を舐めるなどして感謝を示します。
ヴェロニカ:ヤメテッ!(潔癖設定)
スヴェン:マジで? (獣変貌してから)ベロベロベロベロ!
互いに毛繕いを始めるスヴェンとピュア。しかし不意にスヴェンの顔に影がかかる。
スヴェン:……これこのまま返していいの? 交渉材料にならない?(笑)
イーリス:返したから。
GM:アルマスの笑顔を見て、心がほっこりしました。
スヴェン:あっ、ハイ。
GM:(本当はあるんだけど、サプライズしたいのでね)強いて言えば今から宴だね。君達は山の幸と、必要なら酒を無料で楽しみ、村人達から冒険譚をせがまれます。
イーリス:アカーン! 一人アカンのがおる!
エッシェン:もう酒という単語を聞いた瞬間にエッシェンは姿消してるから。「シュバッ!」って。
ヴェロニカ:大丈夫、呑んでも呑まんでも変わらんって。
一同:(笑)
ヴェロニカ:放っておけばいいのですわ。さあ、こっちは山の幸をたらふく食べますわよ!
GM:ちなみに冒険譚は話しますか?
スヴェン:ああ、それなら。
イーリス:アルマスさんに。
カイル:この村の由来となる記述と、成り立ちを報告も兼ねて話します。かくかくしかじか。
アルマス(GM):星、ですか……まさしく、我々の先祖は、かつて大地に落ちた流れ星のかけらから生まれた、と言い伝えられています。ゆえに星詠みの力を持っている、と。
カイル:こっちにも伝わってはいたのか。
アルマス(GM):どうやらみなさんが訪れた遺跡は、200年前、我々の祖先が、蛮族に追いやられる前に住んでいた故郷だったようです。
イーリス:歴史のロマンだな。
スヴェン:これから、あの遺跡を改装して住むのか?
アルマス(GM):そうですね、故郷にまた蛮族が棲みついても大変ですし、村の若い衆を集めて、詳しく調査しようと思います。それで、今回の拾得物についてですが……。
GM:ここでPLが貰えるものと返すものを列記します。
・遺跡で得た衣服や食糧、ピュアは村に返却。
・絵画を持ち帰っていたなら記念に貰える。100ガメル。
・絵画の裏から手に入れたスコップは、アルマスに返却。
・スコップで掘って手に入れた〈星の砂〉は、村からの感謝のしるしとして進呈。
・星型の鍵は、返却。
・蛮族達の魔物データに記載のある戦利品、道中で手に入れた〈ヒーリングポーション〉〈救命草〉およびお金(ガメル)はPC達に譲られる。
一同:オッケー!
GM:そうこうしているうちに、気が付けば酒に潰れたりしている者も出ている頃合いです。
エッシェン:でっちーん!!(酒瓶ドォン)
ヴェロニカ:奥歯に猪肉が挟まっていますわ。
イーリス:とりあえず連れて帰ろうか。
スヴェン:置いていかないのか。
カイル:ちゃんと連れていきましょう。僕らの仲間ですからね。
エッシェン:せやろか?
ヴェロニカ:そこであなたが疑問を呈したら台無しですわ。
GM:まだまだ元気そうな冒険者達ですが、宴は閉幕となり、君達はアルマスの用意してくれた寝床で就寝となる。
エッシェン:スヤァ。
GM:翌朝、アルマスにギルドへの一筆を書いてもらって、ハーヴェスのギルドへと帰還する。
〇ギルドに報告だ!
GM:店主のマシューに、アルマスからの一筆を見せれば今回の報酬。ひとり500ガメルを貰える。
エッシェン:考えたら大金や。
カイル:道中の食費や宿代もかかりませんでしたからね。
スヴェン:まあ、野宿もあったにはあったが、昨日の宴では贅沢させてもらった。
GM:さらに! ピュアを連れ帰ってきてくれてたので、アルマスがポケットマネーを上乗せしてくれました。なのでひとり600ガメルです。
ヴェロニカ:ワーオ。
カイル:流石村長。残りの報酬は山分けですね。
スヴェン:儲け儲け。
イーリス:装備を買うか……あと一部は親探しの資金にしよう。
ヴェロニカ:とりあえずお昼ご飯を食べますわ。
エッシェン:喉が渇いたでちねー、気分が良くなるものが飲みたいでち。
GM:――と、ここで冒険は終わりなのだが、後日譚がある。
カイル:おおっ。
GM:後日、ギルド〈右肩の剣亭〉には、冒険者達への感謝の品としてアルマスから、謎の、剣の鞘が届く。
ヴェロニカ:鞘だけ?
GM:そこにはアルマスの手紙が添えてあり、重ねて感謝の言葉とともにこう書かれている。
アルマスの手紙(GM):遺跡の天井から、新たにこれが落ちてきました。私達一族のものではないようです。私の星詠みによれば、きっと今後、あなたがたの冒険の役に立つはずです。お持ちください。
GM:君達は不思議に思いながらもそれを受け取り、ひとまずの休息に入る。
GM:手に入れたアイテムやガメル銀貨は次回以降に使うからメモしておいてね! ではこれにて本日のセッションは終了です。お疲れさまでした。
一同:お疲れ様でしたー!
かくして、ソード・ワールド2.5を全く知らなかったPL達は、駆け出しの冒険者となってラクシア世界への第一歩を踏み出したのである。
彼らの辿る道のりに、いったい何が待っているのか。
武器を振るう間もなく屠られたボルグは、いったい何を言っていたのか。
謎の鞘に納まる剣とは?
散りばめられた謎が、彼らの行く末をどんなふうに照らしてくれるのだろうか。
それは、まだ誰にもわからない。
初心者が始める! ソード・ワールド2.5スタートセット 百戸喜智 @kakinasaiyo
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