<気付かれた方へ>

 読んでくださって本当に有難うございます。


 お気付きの通り、『枯れダンジョンの巡礼花』は、「小説の概要」ページにヒントがあり、内容を予測できる形式を取っております。「小説の概要」ページがクイズでありメイン、本文はおまけ、とも言えるでしょう。

 但し、本文を読んで頂くと、クイズを解かなくても似た答えに行き着く次第です。


 正直、誰もそこまでご覧になっていないだろう、と思いながら、ネット小説だから出来ることをさせて頂きました。


 エピソードタイトルは冒頭4話が、銀を採ることで出たスラグやスライム、山を汚す物から人が価値を感じるものを生み出す暗示でした。


<第1話>還 → かえり

<第2話>命 → 緑 ※緑を指すχλωροςクローロスは生命感を表す語

<第3話>石の花 → 不凋花

<第4話>銀


 この銀を採った跡や鉱滓から生まれる可能性がある「不凋花の野」を構成する石の花、つまり鉱物に因むのが第5話以降です。


<第5話>蛍石 → 流れ

<第6話>粉銅鉱 → 粉

<第7話>菱苦土石 → 苦土

<第8話>グラウコセリナイト → グラウコピス

<第9話>デビライト → 町

<第10話>スミソナイト → 職人の子

<第11話>菱亜鉛鉱 → 嘘つきの櫛

<第12話>ラング石 → 長

<第13話>ローリオナイト → ラウレイオン

<第14話>アラゴナイト → 山の珊瑚

<第15話>方解石 → 石の脂

<第16話>孔雀石 → 孔雀

<第17話>アズライト → 群青

<第18話>ニッケル華 → 恩寵の山


 これに気付かれた方は、かなり石にお詳しいでしょうから、ここでは説明抜きに致します。かなり無理矢理なタイトルもありますので、次ページで、石に関心のない方にも判る説明を書かせて頂きます。


 もう一つの、よりステルス性の高いヒントは、各エピソードの公開日。本編は公開間隔が三話でセットです。

 3という数字を刻んでおきたかった為の小細工ですが、それはヘカテを下地にヒロインを考えたことに基づきます。三相の女神、三界の権能、三叉路の神等、女神の特徴として結び付く数が3。ヒロインがクロエ、タルゲリア、クトニアの3つの名で呼ばれるのも、その為です。


 ギリシャ世界で時代と共に、冥界が「遠つ国」から「根の国」に変わるのが何故か、私は子供の頃、関心がありました。

 大人になり、三界の権能を持つ(とヘシオドスが主張する)冥府神ヘカテが、地下に死者の憩う場所を作る話を捏造して自給自足しようか、と思ったのが創作の元ネタです。

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