第7話

軋む音と共にあらぬ方向へと手足が曲がり折れる

残酷な事に徐々にゆっくりと、、、

男は涙と汗でぐしゃぐしゃに濡れた顔で睨むが

焦点の合わない視界は

何を見ているのかも理解出来ない


狸面『ほらほら、もうすぐだ』


狸面の子がキャッキャっと楽しそうに

男の周りをピョンピョン跳ねる


やがて首が曲がり始める

苦痛の表情と声にならない呻(うめ)き

ぼきっと鈍い音と共に男の意識はブツリと途絶えた


男の死体は折れ曲がりみるも無残な姿に、、、

心臓があったであろう部分からは

赤黒い塊(かたまり)が半身程見えていた



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