第2話 捻挫 重症度:軽度


「とりあえず、ここから移動してみるか…。」



右も左もわからないけど、とりあえずこのままというわけにもいかないので行動を開始する真であった。しばらく歩いているとガサガサと草を揺らす音がした。と思ったら、茂みから腹を抑えながら息を切らしている男の子が出て来た。



「「うわっ!」」

「あっ!(グキッ)いってて~。」



男の子が急に飛び出してきたものだから、お互いぶつかりそうになるも男の子が寸でのところで避けてくれたことでぶつかることはなかった。しかし、避けた瞬間に足を捻ってしまい捻挫をしてしまったようだった。



「びっくりした~。そんなに急いでどうしたの?」


「すみません。家族や村のみんなが大変なんです。薬を作るために薬草を持ち帰っている途中で急いでいたんです。」


「それと足大丈夫?」


「大丈夫です。これくらいなら、ジャンプだって出来ま…いてて~。」


「うん。ジャンプはできなさそうだね。ちょっと見せてもらえる?」



どのくらい走っていたのか、かごを背負いながらその中には草がいっぱい入っている。とても重そうなかごをおろしてもらい、足を診てみようとした時だった。急に男の子の足に透けている画面が出てきてそこにはこう書かれていた。



【捻挫 重症度:軽度】

【治しますか?】

・はい

・いいえ


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