【枢機卿】にまで登り詰めた【墓守】は、固有スキル【洗脳】を使ってダンジョンで躊躇なく人を殺します
『【枢機卿】になるのだ』
『これからも精進するようにな』
『はい、教皇様』
今日から、禁書庫を入って禁術漁りだな!
『あの日、お前がここまで登り詰めるとはなぁ』
『おっと、私も歳かな』
『教皇様のご指導あってのものです』
『先代の教皇も、さぞ喜んでおろう』
それは無い。
………………
…………
……
3年後。
ーーー地下30階層のボスがあんな化け物とはなっ!レベルが違うだろ!
クソッ、目が眩む…
『次で…5階層か…ぐっ…はぁはぁ』
待っててくれ…みんな…
今、応援を呼んでくるからな……
『ーーー大丈夫ですか?』
『っ!誰だ!!』
意識が遠退き、倒れそうになった俺の肩を目の前で支えた人物に剣を構える。
ここ、ダンジョンでは仲間と自分以外は敵だと認識するのは当たり前であり、高ランク冒険者のラルグが得体の知れない目の前の人物に警戒するのは必然である。
いや、人かすらもダンジョンでは考えなければいけない。
『私は【回復術】を使えます。サブは【司祭】、傷を治しますよ』
白の仮面を付け黒の外套を羽織ったいかにも怪しい奴が立っている。
ダンジョンに潜る者の大半は、メイン(本職)が【冒険者】、サブ(副職)が【剣士】【盾使い】【斥候】【回復術師】だが、ソロで【司祭】だと?
しかも、明らかに【司祭】という服装じゃねぇ。
『あー…、この格好が怪しいですよね?』
『俺も好きで仮面を付けてる訳じゃなくて、傷を隠してるだけなんですよー』
やけに、フレンドリーに話しかけてくる男(多分)が説明を始める。
『…回復術を使える、なら治せる…だろうが?』
くっ、早く動いたせいで傷が開いてきた。
『昔の傷で、有効期限過ぎたんですよね』
『あ、これ。冒険者プレートです』
『…』
やべぇ、血が止まらねぇ。なりふり構ってられねぇな。
ーーーだが、確認はしておくか。
『【お前は敵じゃないんだな?】』
『はい、そうです』
……大丈夫だな。
『分かった。ありがとう。』
『俺を治してくれないか?』
『回復いきますよー』
『【
『ぐあああああああああ!?』
ラルグの悲鳴が響くが、ここはセーフティーゾーン。中の音は外には聞こえない。
………………
…………
……
【墓守】の3男として産まれた。
『お前は【墓守】の仕事はしなくていいんだぞ?』
悪気は無く、父さん的には優しさからの発言だ。
なぜなら、俺は家を出なくてはいけないから。
………………
…………
……
とりあえず、しこたま殴ったし、……首、折るか。
ゴキャッ!!
絶対、明日筋肉痛だな。疲労を無視できるのも考えものかぁ。
『お?おお!?やったぜっ!』
『【
しかも、ドロップアイテムたくさん!』
≪今日の戦利品≫
・冒険者ラルグさんの金の冒険者プレートと装備
・魔物の討伐部位(ボス、希少種のもあるな♪)
・各種の魔道具
うぉっ、あいつも【真実の瞳】持ちかよ。
ーーー自分に、【洗脳】(力の制限解除と、限定的な自己暗示)かけておいて良かった~。
【洗脳】は、自分にかける分には際限なく使えるが、他人に、しかも自分を疑っている者に対して【洗脳】をかけても、一瞬で解かれてしまうのが難点なんだよな。
信者相手に【洗脳】を鍛えたけど、1発の魔法を誤魔化すくらいにしか使えないとは…。とほほ……
まぁ!成功したから良いか!
輝かしい冒険者人生がスタートしただな!
次も、死の気配を辿ってダンジョンを歩きますか。戦闘はダルいから、死体漁りが良いんだけどなぁ。
『あ、証拠隠滅。【土葬】』
長方形の落とし穴を作り、死体を蹴って入れて、土魔法で埋める。
………………
…………
……
『ロイ!オイッ!』
『こいつを喰え』
兄だったアンデットに椅子に拘束した父親を喰らうように命令し、小屋に魔法で火をつける。
外には、今日まで墓の中で待機させていたアンデット達が一斉に地上に現れて、人を襲うために墓地の門に群がっていた。
『【洗脳】がアンデットに効くことが分かってから、どれほど待ったか』
『そろそろ、衛兵と教会に連絡がいくこと出し、仕上げるか』
ナイフで顔を斬りつける。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
≪名前≫
ロイ
【本職】枢機卿
【副職】墓守
≪所持スキル≫
【身体強化】【気配遮断】【消臭】【中級火魔法】【中級土魔法】【超級光魔法】【精神破壊】【蘇生】【精神異常無効】【光魔法耐性】【闇魔法耐性】
≪枢機卿スキル≫
【回復】【回復促進】【広範囲回復】【精神安定】【生命力強化】【光魔法強化】【光属性付与】【浄化】【人物鑑定】【状態鑑定】【真実の瞳】
≪墓守スキル≫
【腐食】【土葬】【死の兆し】
≪固有スキル≫
【洗脳】
暴走世界線!!! 翡翠まな @takano1133
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