花びら

君がくれた沈黙の箱

振っても揺すっても音もなく

少し期待外れだった


だって私は もう少し華やかで

もうちょっと艶やかな

何かを期待していたから


静かな闇が箱から滲み出して

その厳かな波が 部屋を満たしてゆく

私は少し怖くなり

それでも恐る恐る箱を開けた


真っ暗な箱の底に

ひとひらの花びら

たった一枚の

淡いピンクの欠片

あまりにも あまりにもささやかな

君の言葉


不意に涙が頬を伝う

確かに届いたよ 君の気持ち

確かに掴んだよ 君の心

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