第17話 たべたい

あゆみに「好き」って言った日は本当に寝れなかった。

日も暮れ外は真っ暗になった。


今頃、あゆみは何をしているのかな

今日の出来事で明日から気まずくならないか心配でお腹が空いている事に気がつかなかった。


でも、時間が経てばお腹は空く

冷蔵庫を開けてもお腹にたまる食べ物は無い

二階に行き一番上の姉の部屋に入った居ないことを知っていたのでノックもせず

扉をあけた。

テーブルに食べかけのポテトチップがあった。

怒られるかもと言う恐怖心もあったが空腹の方が強く食べつくした。

お腹が満腹になる事は無いが何かを食べている事実が大切だった。

お腹がいつもより鳴る

家にグーってお腹の音が何時もより響いた


あゆみの事と空腹で僕の頬に雫が流れた

いつもより枕が濡れる

その枕を逆さにしたのに涙が止まらず直ぐに

冷たくなった


泣きつかれた僕はいつの間にか寝ていた

すっきりとした寝起きでは全く無かった

あゆみの事より空腹が勝っていたのかお腹が鳴る

朝、また冷蔵庫を開ける

でも、お腹がたまる物は入ってない誰も帰ってきてないから当たり前だけど

開けてしまう。


いつの間にか習慣になってしまった事がある

一つは花の蜜を吸いに行く事

もう一つはクワの実を食べに行く事

それもどんどん減っていく


そこが無くなったらいったいどうなるんだろうなんてその時の僕は考えていなかった


季節が変わってきている事もあり花の蜜もクワの実も無くなっていった

そんな時だった。

近所の公園に入った僕は封が開けられてないお菓子を見つけた

周りを見て誰も居ないのを念入りに見た。

何回も何回もお菓子と道との間をウロウロした

持って帰ろうか誰かに見られてないかドキドキした

結局、僕は持って帰って落ちていたお菓子を食べた。

今日も、涙がでた

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