せかぼくラジオ第7回ー心理テストをやってみよう

ダンタリオン「月曜の朝は?」

秋葉「せかぼく」

忍「ラジオ―」


・ ・ ・


秋葉「って何やらせんだよ、月曜の朝っぱらから!」

司「忍は安定のテンションのフラットさだな」

ダンタリオン「おはよう、せかぼくラジオメインパーソナリティダンタリオンだ。今朝の機嫌はいかがかな?」

秋葉「いかがも何もない。学生も社会人も土日休みは大体サザエさん症候群で、月曜の朝からテンション上げっぱなしな人はそういない」

忍「月曜日は一週間の魔王みたいなものだから」

ダンタリオン「休み明けっていうのはそういうものだ。心理系が得意なオレが言う」

秋葉「じゃあそっとしておいてくれよ。月曜の朝は休みの余韻を味わいつつ、静かに通勤したいんだよ」

ダンタリオン「そんなわけで! 今日は趣向を変えて、心理テストをやってみることにする」

秋葉「さんざん導入に労力割いておいて強引に進め始めたよ」

忍「月曜の朝恒例みたいなはじまりになっちゃってるけど、さっき思いついていきなり公開だからね」

司「公爵、配信スケジューリングも考えてください。俺も今日、日勤なんで」

ダンタリオン「心理テストをやる」

秋葉「わかったよ。早く終わらせて朝の準備させて。ってかそもそもゲストどうなった」

ダンタリオン「ゲストだと絡みがないやつが多いからという話をしていたら忍から妙案が出てな。やってみることにした」

秋葉「お前が元凶かー!」

忍「違うよ。盛り上げようとしてとかそういうわけでなく……」

司「ここまで来てその本音は素直に答えなくてもいいんだぞ?」

忍「冒頭のアドリブコールにも参加した。そんなわけで、私たちの出勤時間が迫って来るので、第一問を出題します」

秋葉「なんで忍から?」

ダンタリオン「オレが回答者として参加できないから」

秋葉「どこまで目立ちたいんだよ、パーソナリティ!」

司「……パーソナリティというだけでメインのはずなんだが……」

忍「はい第一問。『サーカスで、ある動物がクビになってしまいました。それは何で、理由はどうしてでしょうか』。リスナーの方も一緒にどうぞ」

司「これは……」

忍「司くんは知ってるだろうから、答えなくていいよ」

秋葉「え、そうなの!?」

司「割と森と忍が心理テスト好きだからな。いつもではないけど、たまにそれで遊んでいたことがあった」

秋葉「……過去形じゃないですか。マイブームだっただけか、忍」

忍「深層心理が垣間見えて面白いですよ、秋葉くん」

秋葉「……(なんか答えたくない)」

ダンタリオン「動物がクビに……どんな動物でもいいのか?」

忍「公爵は魔界のヒトなので、なんでもどうぞ」

ダンタリオン「三つ首のヒドラが目立ちすぎた」

秋葉「……ヒドラってなんだよ、もっとわかりやすいのにしてくれ」

ダンタリオン「魔界では割とポピュラーなんだぞ。人間界にしたら蛇くらいの危険度だけど」

司「………………」

忍「司くん、笑いたかったら、向こうの部屋行った方がいいかもよ」

ダンタリオン「どういう意味だ!」

忍「いえ、秋葉は?」

秋葉「えー? クビになったんだろ? ダメな理由ってことだよな。ふつうにウサギとかで芸がなかったじゃないの?」

忍「……秋葉らしい、ふつうの答えだ」

秋葉「いや、心理テストで捻る必要とかあんの?」

忍「司くんが黙りっぱなしになってしまうので、これでわかる深層心理(こたえ)をどうぞ」

ダンタリオン「! 待て!わかったから言わなくていいぞ!!」

司「さすがメンタリストですね。秋葉の答えでわかりましたか」

ダンタリオン「なんで目を合わせねーんだよ! 久々に敬語で長文返してきたと思ったらそれか!」

秋葉「いや、長文て」

忍「確かに司くんから公爵に話振ることってほとんどないけども」

司「答えは『動物は自分の分身。理由は自分の欠点』だ」

秋葉・ダンタリオン「……」

秋葉「悪い、すごく納得した」

ダンタリオン「誰に何を謝ってるんだお前はー!!」

秋葉「いや、自分のことだよ? お前のこととか二の次だよ。ってか、ヒドラで目立ちすぎって……(笑)」

ダンタリオン「黙って笑うな」

忍「目立ってます、大丈夫です」

ダンタリオン「どういう意味でだ」

司「公爵は存在そのものが派手なので、意図しなくても問題ないと思います」

ダンタリオン「そこは真顔に戻って感想を述べるな」

秋葉「これ、司さんはなんて答えたんですか?」

司「いや、俺は二人が話しているのを聞いていただけ」

秋葉「ふたりともなんて?」

司「『黒豹で頭が良すぎてクビになった』とか」

秋葉「……うん、ヒョウはただ好きなだけなんだろうけど、後半何か、納得したわ」

忍「別に自分の頭がいいって言ったわけじゃないよ。ただ、サーカス側が傲慢で頭いい子をクビにしたのかなって」

秋葉「その発想がすでに普通じゃねーんだよ。ってか、頭良すぎてって欠点?」

忍「だから別に自分がそうとは言ってない」

秋葉「そういう心理テストなんだろ? 自分の欠点を洗い出してくれるんだよな?」

忍「なんて余計なことを言ってくれたんだ、司くん」

司「別に公爵ほど笑える結末じゃないからいいだろう」

ダンタリオン「どういう意味だぁ!! ってかそれはむしろオレが出すべき答えだろうが!」

秋葉「その自分が出すべき答えをお前は出せなかったんだぞ?」

ダンタリオン「お前は受容しすぎなんだよ。欠点を改めろ」

秋葉「そのままそっくり返す」

忍「まぁ欠点というか、逆にとらえれば個性だろうし……」

司「個性が強すぎるのも弱すぎるのも、何だけどな」

ダンタリオン「オレがいなかったら進行もままならないだろうが!」

秋葉「無理やり召集かけといてその言い草改めろ!」

忍「これ、他の人にもやってほしいねぇ」

司「お前の方がメンタリスト向きだな」



せかぼくラジオ第6回。いつものことながら、終幕。

今日も元気に、いってらっしゃい。

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