2月16日 紫の由来、黒の理由
春節が始まりましたね。
毎年春節明けの週末は外国籍の社員総出で文化交流会なるイベントをしていました。
中国には色々な国の駐在員がいて、中には家族が帯同している人もいました。そんな駐在員の子供たちを呼んで私たちそれぞれの国の文化を伝えようというイベントでした。
多国籍なので指示は英語ですが、英語が分からない子供も多かったのであまり複雑なことはしません。会社からは「一緒に料理作ったら?」とか「書道とかいいんじゃない?」と非常に面倒くさいことを言われたので、私たちは仲良しの同僚とグループを作り、みんなで簡単なゲームをすることにしました。
どんなゲームかというと、まず自分の国の国旗に使われている色を全部混ぜて一色の国旗を作ります。それを他の人に見せて、国名を当てるという簡単なゲームです。
日本はピンク、イタリアはベージュっぽい色、カナダはピンクかと思いきや赤でした。
私は子供たちの横で色を混ぜる手伝いなどをしていました。皆がそれぞれ国旗の色の絵の具を持って「この色はこれくらいかな?」「わぁ!入れすぎちゃった」なんてにぎやかに遊んでいる中、1人の女の子が目に留まりました。彼女は黒い絵の具の上に紫の絵の具を垂らし、一心不乱に筆で練っていました。
国旗に紫。私は見たことがありません。珍しいので聞いてみました。
「どこの国かな?黒と紫の国旗だよね?」
彼女は練り続ける手を止めずにボソッと教えてくれました。
――紫は破裂寸前の皮膚の色、黒い色は焼けた死体、後には黒紫の木が茂る
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