趙武記

淡々と進んでつまらないな……と思っていたらハートをつけるのも忘れて10話くらい読み込んでしまいました。僕の読むスピードが速いというのもあるとは思いますが、全然飽きずに読み進められるかと思います。

ここではない、どこかの――中華世界にも似た世界、そのムーア大陸のカナン平原という地で、ひとりの英雄が生を享（う）けた。
その英雄――趙武が、生まれた地の帝国の中で育まれ、やがてその才を伸ばして軍人となり、そしてカナン平原の諸国を巻き込んだ乱世の中を生き抜き、勢威を高め、カナンの歴史を動かす存在へと大きく飛翔する。

この作品は、その趙武の、少年期、青年期での人々との出会い、軍人として初陣を戦う中で、終生のライバルと出会い、争覇し、そしてその描いた「絵」を受け継いだ子孫の道行き――栄枯盛衰を描いた、大河ドラマとも言うべき作品です。
きちんとその「果て」を描いているところが、この作品に――画竜に…続きを読む

素人目ですが丁寧に書かれた物語だと感じました。続きを楽しみにしています。

王道を行く中華風戦記です。
モチーフ元に差異を明確に作りつつ、細かに作り上げられた下地を基に、ロマンあるストーリーが展開されていきます。
主人公の智将とそれを支える才気有る僚友たち、偉大な主君と老練な先達、そして対する敵国の天才軍師。
キャラクターのコンセプトが分かりやすいため、立ち位置が明確で読みやすくなっています。

安定して読めつつ、かつ続きの気になるような構成もしっかりできている良作です。

　序章から一気に十話まで読んだ。

　冒頭から上手いなと思う。描写が濃厚。

　描写の重点の置き方がいい。魅せるところは見せて、要らない部分はスパッと切る。

　さらっとじゃなくて、しっかり書かれているのが好感がもてる。

　戦記物好きを狙ったような作品。面白い。

　サクサク読めて展開もはやい気がする。おかげでストレスが無い。

　加えて、一章の終盤あたりから「いいねぇ」と思うキャラも。

　二章から本格的な戦いになるみたいな感じなので、展開が楽しみ。

設定が詳細な中華ファンタジー戦記です。
前半は、主人公の学生時代をさらっと伝記のように流し、ようやく戦闘が始まり、趙武の策が、敵国の謀将耀勝の策が激突する。手に汗握る頭脳戦。

周りの友人たち、配下たちも活躍して、物語は進む。

そして、完結。壮大だがあっさりと読める戦記物でした。次回作も楽しみにしております。