悩めるお悩み相談屋、悶々とするお客さま。

私の住む街に新しく出来た店、お悩み相談屋。
いったい、どんな人が営んでいるのだろう。
緊張しつつも扉を開けると……出てきたのは、うら若きおねーさん?
「まさか、最初のお客さまが女子高校生になるなんて」
「女子高校生も色々難儀なものですよ?」
大人はちょっと苦手だけど、この人は親しみ易そうだ。相談に乗ってもらうことにしよう。

店を始めてから二週間、されど一向に来客の兆しなし。
この店の何がいけないんだ……。
すると不意に鳴り響く、来客を伝える鐘の音。
「実は私、気になってる人がいて」
「ふーん、そうなんだ……」
上目遣いで恥じらう可憐な仕草。もしかして、気になる人ってわたしなのかな?