【人気エピソードランキング】
いつも『美少女と距離を置く方法』をご愛読いただき、ありがとうございます。
作者の丸深まろやかです。
さて、今回はひとつの企画として、本作の各エピソード人気ランキングを発表したいと思います。
つまり、どのエピソードが読者の皆様のお気に入りなのか、というのを順位付けしてみる企画ですね。
他作品と番外編を書いている傍らでふとやってみたくなったので、気まぐれに作ってみることにしました。
選考基準としては、PVや各話の応援♡の数、投稿時期などを参考にしています。
あまり厳密すぎないものになっているので、本当にちょっとした企画としてお考えください。
ランクインした各話には少しだけ作者コメントを載せていきますので、ご興味のある方は是非、楽しんでいってくださると幸いです。
それでは、早速10位から参りましょう。
◆10位 108 美少女が嘘をつく
「ちょっとぶりに、理華の料理が食いたい」
「いいですよ。そのかわり、手を繋いで帰りましょう」
10位にランクインしたのは『108 美少女が嘘をつく』でした。
数日前の教室での一件もあり、気持ちが落ちていた橘さんは不安に駆られますが、楠葉くんはきっぱりと告白を断ります。
珍しくすれ違っていた二人が、お互いをよりしっかり理解するきっかけになった出来事でした。
楠葉くんと橘さんが仲直り(?)できたというのが、人気の理由かもしれませんね。
リア充感の強い佐矢野さんですが、言葉や態度に切実さがあるところが好きです。
『X05 少年は口説かれる』と『X06 少年の隠しごと』で彼女の後日談を書きましたが、もっと活躍してほしい気持ちもあったりしますね。
楠葉くんはダメでしたが、新しい恋が見つかることを祈ります。
◆9位 063 少年は覚悟する
「俺は、お前が好きだよ」
続いては、『063 少年は覚悟する』です。
恭弥くんたちの策略で橘さんとゲームセンターに取り残された楠葉くんが、告白への決意を固め、「好きだ」と口にするシーンですね。
しっかり告白できた楠葉くんへの労いか、評判のいい回です。
物語も一番盛り上がっていた時期なので、納得のランクインでした。
ぼっちで根暗でも、意外と度胸があるというか、決めるときは決めるのが楠葉くんのいいところだと思っています。
読者の方々からもけっこう人気があるようで、作者の私としてはすごく安心です(笑)
告白の場をゲームセンターにしたのは、いい雰囲気、というのが楠葉くんたちに似合わないと思ったからでした。
ざわざわガヤガヤしている場所の、その隅の方で大事な話をする。
そんなのが、この二人には似合っているような気がします。
◆8位 042 少年は泣く
「……楠葉さんには、いい友達に恵まれて欲しいんです。きっとあなたは、もっと愛されるべき人だから」
8位には『042 少年は泣く』が入りました。
中盤の山場ですね。
この出来事がきっかけで、楠葉くんは少しだけ前を向くことができるようになりました。
好きに行動していたら同じ場所に来ていた、という橘さんと楠葉くんのお家芸もあいまって、本作を象徴するようなシーンだと思います。
正直、このエピソードが上位に入ってくれたのはすごく嬉しかったです。
絶対にいいシーンにしたいなと思って、特に力を入れて書いた回でした。
こちらもシチュエーションのお話。
水族館を選んだのは、やっぱり二人のイメージに合っていると思ったからです。
薄暗い中で、ぼんやりと華やかに光っている水槽の前に立つ二人、というのを、文字だけでも書けて嬉しかったです。
◆7位 X10 美少女の欲望
「……キス、しちゃダメです。私がするんです。私だってしたかった……私の方が、したかったんです」
かなり投稿日が最近のものから、『X10 美少女の欲望』が7位に入りました。
会話が少なく、キスがしたくなってしまった橘さんの心理描写が中心のエピソード。
橘さん視点の回は安定して人気が高い傾向にありますが、この回は特に強いですね。
基本的にクールで真面目な橘さんは、自分のそういう欲求にも逃げずに向き合おうとするようです。
その内面を詳しく書いたのが、いい方向に作用してくれたのかもしれません。
本編では使わないと決めていた橘さん視点ですが、アフターやSSではけっこう書いていますね。
楠葉くんと同じくらい書きやすいというところが、二人が似ている証拠なのかな、とか、書きながら考えることもあります。
◆6位 X03 美少女が耳澄ます
「この関係は、誰かの失恋の上に成り立っているんだと、ちゃんと理解しておかないといけませんから」
このランキングで一番意外だったのが、このエピソードが6位に入ったことでした。
気に入っている回ではありますが、読者の方々からも人気があるとは予想外です。
嬉しい誤算というやつですね。
楠葉くんに密かに想いを寄せているらしい女の子の会話を、こちらもまた、密かに聞いてしまう橘さんのお話。
よくないとは思いつつ気になって仕方がない橘さんと、その後の楠葉くんとの微笑ましいやりとり。
二つのシーンを盛り込んだのが、意外な人気の理由なのかもしれません。
佐矢野さんの一件もそうでしたが、私は恋愛の難しさというか、どうしても一対一になってしまうもどかしさ、のようなものを書きたいと思っていました。
思慮深いこの二人にも相性のいいテーマな気がするので、また機会があれば、エピソードを書いてみたいですね。
◆5位 049 美少女が気づく
「強すぎて、冷たくて、真面目で。でも思いやりがあって、俺なんかのことを受け入れてくれる橘が、外見なんて無関係に、ちゃんと好きだよ」
5位は『049 美少女が気づく』でした。
こちらは納得というか、妥当なランクインな気がします。
逆恨み女子からの襲撃を受けて傷心気味の橘さんを、楠葉くんがひとり焼肉で慰めます。
水族館とは立場が逆転して、二人の絆が深まった出来事だったように思います。
ひとり焼肉、というのも楠葉くんたちらしいですね。
楠葉くんは、けっこう真面目なことというか、恥ずかしいことでもちゃんと言いますよね。
そういうところが彼のいいところであって、同時にぼっちたる所以だったりもするのかもしれません。
裏話といえば、このエピソードを書くために、私も実際にひとり焼肉に行きました(笑)
取材ですよね、取材。
まあ私の場合は、完全にひとりでしたが。
隣に橘さんがいてくれたら、どれだけ楽しかったことか。
あ、楠葉くんはいいです。
◆4位 204 美少女に背を向ける
「ちょっとだけこうさせてください。しばらく抱きついていれば、きっと落ち着きます……。今はなんだか……こうせずにはいられなくて」
ついにベスト4に差し掛かりましたね。
4位は『204 美少女に背を向ける』です。
期せずして橘さんを部屋に泊めることになってしまった楠葉くん、その葛藤についてのお話ですね。
二人の関係が少しだけ進展して、読者の方もドキドキしてくれたらいいな、と思って書いた回でした。
二人がお互いの気持ちを少しずつ打ち明けながら、同じベッドで眠る。
そんなシチュエーションが人気の理由だったら嬉しいですね。
ただ、そんなこととは関係なく、甘えたを発動した橘さんが人気だった可能性は否めませんが(笑)
このエピソードは、話数を200番代に設定したこともあり、実はSSの中ではかなり重要な位置づけにしています。
この作品の続きをちゃんと書ける機会が、もしもあれば、しっかり扱っていきたいテーマだと思っています。
◆3位 064 美少女と泣く
「私も、楠葉さんが好きです。恋人になりましょう」
トップスリーに食い込んできたのは『064 美少女と泣く』でした。
告白回の威厳というか、さすがですね。
おそらく、本作が一番勢いがあったのが、ここだと思います。
まあ当たり前ですね(笑)
ゲームセンターの端っこで、二人で一緒になって泣いて、でも笑っている光景を思い浮かべながら書きました。
読者の方々の頭の中にも、そんなシーンが浮かんでいてくれたら嬉しいですね。
告白シーンは恋愛ものの花形ですし、しっかり人気になってくれてよかったです。
楠葉くんだったらどんな告白をして、橘さんだったらどんな返事をするだろう、と考えました。
二人らしいというのはもちろん、いい告白シーンになっていることを、今でも祈ってます。
物語の最後を一番盛り上げる、というのは難しいなと感じた回でした。
◆2位 110 美少女が目を瞑る
「……本当に好きです。大好きです。廉さんにもっと触れたいです。廉さんにもっと、触れて欲しいです」
第2位はアフターストーリーの最終話『110 美少女が目を瞑る』でした。
暴走気味の橘さんとの話し合いを経て、二人が初めてキスをするお話です。
楠葉くんからの提案、というのが、個人的にすごく気に入っています。
ずっと部屋にいるので、シチュエーションとしては地味ですが、読者の方の印象に残るやりとりが書けていることを願うばかりです。
最後に「もう一回」とねだる橘さんが人気の理由だ、と勝手に思っていますが、その他のシーンも、二人の魅力が出せたんじゃないかとちょっとだけ自惚れています。
アフターは、実は064を投稿した日に書くことを決めたんですが、当時は本編と比べて準備期間が短かったため、クオリティの面で不安がありました。
しかし、なんとか最終的には、気に入った内容にできたんじゃいないかと、今では思っています。
◆1位 066 美少女を抱きしめる
「ハグです……。これは、ひとりじゃできません」
1位は当然というかありがたいことにというか、やっぱり本編最終話『066 美少女を抱きしめる』でした。
最終話は必然的にPVが多くなりますが、それを差し引いても文句なしの1位ですね。
本編最終話だけあって、反響がかなりいただけて本当に嬉しかったです。
自分からハグを求める橘さん、というのももちろんいいのですが、その行為を、本編のテーマを絡めて書きたいという思いがありました。
結果的には、かなりエピローグらしくて気に入った出来になってくれました。
裏話としては、この終わり方は、実は作品を投稿する前から決めていました。
作品のテーマが『ひとり〇〇』だったので、最後はひとりではできないことを、二人にやってもらおうと思いました。
当初の推定よりもテーマが深くなってしまった感はありましたが、このラストのおかげで作品全体がまとまったような気がします。
さて、これにて今回のランキング企画は終了です。
最近は書籍化作業のせいで、なんだかこの作品を読み返してばかりいる気がしますが、改めて振り返るいい機会になりました。
終わってみると、どうにも自己満足な企画になったようにも思えますが、私自身が楽しかったのでよしとします(笑)
もしよろしければ、読者の皆様の個人的お気に入りエピソードも、コメントで教えていただけると嬉しいです。
これからの参考にもなりますので、是非お願いします。
それでは、また次回からはSSに戻りますので、これからもよろしくお願い致します。
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