第13話 チート持ち転生

 第13話 チート持ち転生

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 ……で、なぜおまえは当然みたいな顔してそこにいるんだ?


 ロティスが無事とわかって、侵入してきたモグラも片がついて一件落着。

 だったのだが、起き上がった敵モグラのボスが、当然のような顔をしてロティスの配下の隣に並んだ。


「キュウ」


 ??

 とりあえず、ロティスも特に疑問視している様子はない。

 あ、もしかして……


 ーーーーーーーーーー

 名前:ロティス

 種族 土竜(モグラ)

 総合評価:小動物レベル

 配下:15匹

 所属:土竜(モグラ)配下

 スキル

 土竜下級 レベル33

 土竜中級 レベル1

 ーーーーーーーーーー


 やっぱり、配下の数が一体増えてる。

 いつの間にか、あのボスはロティスの配下になることが決定したらしい。


 俺の配下のロティスの配下、ということはまぁ俺の配下でもあると。

 俺は相変わらず一匹しか配下はいないが、結構大所帯になったな。

 ロティスに15匹の部下がいて、その部下がさらに何匹かの配下持ち。


 うんうん。

 全部モグラだが、数が多いに越したことはない。


 あのモグラの数からして、ロティスとこのモグラはもともと勢力争いでもしていたのだろう。

 そして、ロティスがどこの誰かもわからない新入りに敗れ弱体化したと思い、攻勢に出た。

 多分こんなところだろうか。


 あれ?

【土竜下級 レベル33】これ、スキルレベルの上昇速度遅くないか?

 最後に見たのが名前を付けたとき。

 ずっと土の中にいるので、何日たったかはわからないが結構時間は立っている。


 ロティスはよくごろごろしているが、それにしても遅すぎるような気も……

 いや、そもそもこれぐらいの祖管が普通なのか?


 たくさんの配下を持ち、ほかの配下持ちにすら快勝するロティスがレベル33。

 どれぐらい生きてるのかは知らないが、それなりに長く生きていることだろう。

 そうなると、この短期間でレベルが上がったのがレアケース?


「ステータスオープン」


 ーーーーーーーーーー

 種族 土竜(モグラ)

 総合評価:中動物レベル

 配下:1匹

 スキル

 土竜下級 レベル22 exp7

 土竜中級 レベル3 exp17

 土竜上級 レベル1 exp217

 土竜特級 レベル1 exp217

 女神の加護 ーー

 最高神の興味 ーー

 ーーーーーーーーーー


 うん、俺はこれまで通り。

 ここ数日はずっと土掘り続けてたから、それ以上のペースでレベルが上がっている。


 って、中動物レベル!?

 総合評価が上がった!!


 マジか。


 ま、まぁ。

 いったんこれは置いておこう。


 レベルの上がり方を見るに、上昇するほど経験値の要求量が上がるって気配もないし。

 ……ああ、そうか。

 そもそも効率が違うんだ。


 俺が掘るときは、余計な土は消えてくれるけど普通はいちいち地上にまで捨てに行かなきゃいけない。

 土を運んでる往復の時間は、まず経験値が入らない。

 もしくは入るとしても微々たる量。


 ……二倍三倍の効率じゃ効かないな。

 なるほど、これが理由か。

 これだけかはわからないが、とりあえずこれの効果がでかいのは間違いない。

 超級か上級かどちらか知らないが、成長補正みたいな役割をしているわけか。


 成長補正とか、チート系の定番スキルじゃん。


 おかげで総合評価が、中動物レベルに上がったし。

 これ、モグラにしてはめちゃくちゃすごいんじゃね?


 中動物なんて言葉初めて聞いたから、どんな動物が属してるのかは知らないけど。

 でも、小動物より強いのは確実だ。


 ロティスが小動物なのを考えると、中級のレベルアップが一気に押し上げたのか。

 それとも上級も超級のおかげでもともとぎりぎりだったのが、今回のレベルアップで一ランク上に届いたのか。


 まぁ、多分後者だろうな。

 ロティスと戦った時の俺のスキル4111だったからね。

 それで勝てたってことは、それぐらい上級と超級がすさまじかったってことだろう。


 さて、モグラでも総合評価上がるんなら、せっかくだし上を目指してみたくなるのがゲーマーだ。

 またひと掘りしてこようかな。


「キュウ」


 ん?

 ロティス珍しいな、ついてくるなんて。

 どうかしたか?


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ーー次話予告ーー


『第14話 パワーレベリング』

 明日更新


 少しでも続きが気になる、面白いと思っていただけましたら『ブックマーク』『評価』よろしくお願いします。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る