不定期のコラムをやってみたver.2

「あなたを構成する9つのアルバム」を自分に問うてみた

自分を構成する9枚のアルバムについて考えてみる【邦楽編】

 問1.あなたの音楽趣味を形成した音楽作品を9つに絞って発表してください。

 

 突如として去来したこの問題。度々考えてきたのですが、最近になってようやく自分なりの答えが出ました。

 しかし、やはり邦楽と洋楽を混合して答えることは難しい。試行錯誤したものの、より正確性を重視するな両者を切り分ける事が必要だと悟り、ここに長年の自問に対する答えが生まれました。

 スーパー誰得企画なのですが、せっかく思いついたし頑張って考えたので発表させてくださいお願いします。

 もしも一つでも共感してもらえたら、幸せだなぁ。



①『Nino』- ROUND TABLE featuring.Nino

■そうなんです。僕がまだ小学生だった頃に見えていたいくつかのアニメでその主題歌を歌っていたのがROUND TABLE featuring.Nino。僕が「シブヤ系」と言う音楽を知ったきっかけも同氏でした。もちろん、すべてを網羅しているわけではないのですが好きなのが多い。

 アニメ「NHKにようこそ!」の後期OP曲「パズル -extra hot mix-」、OVAシーリズ「トップをねらえ2!」のOP曲「Groovin' Magic」、そして「ARIA The ANIMATION」のED曲「Rainbow」とかとか。当時、まだ音楽をよく知らなかった自分の中でも「なんかカッコいい、こんな曲を他にも知りたい」と思わせた楽曲です。思えば、今のネオ・シティポップにもこの音楽に出会ってなければ興味を持たなかったんじゃないかな。そのくらい、僕の音楽人生の中で重要なアルバムです。


②『cartooom!』- Plus-Tech Squeeze Box

■そうなんです。僕がまだ小学生だった頃にハマったゲーム、「-どこでもいっしょ- レッツ学校!」のオープニングテーマ曲「Dough-Nuts Town's map」。この曲と出会ったときの衝撃は特にでかい。今聴いても、当時の僕が「なんだこれ、カッコいい」と素直に圧倒されたのが肯けます。

 ネオシブヤ系的なサウンドですがかなり複雑怪奇でぶっ飛んだポップスですよね。Kero Kero Bonitoを聴くと彼らのことが頭を過ります。[みのミュージック]の動画『新しい音楽ジャンルを命名します』にて、彼が動画内で提唱した新ジャンル「Bento Wave/ベントー・ウェーブ」ですが、そのルーツの一つにPlus-Tech Squeeze Boxがあるんじゃねーか? みたいな話を動画内でしていましたが、僕も同じことを思っていました。まぁ、「Bento Wave/ベントー・ウェーブ」と言う名前についての是非は、ここではノーコメントで。


③『ネバー・モア-『ペルソナ4』輪廻転生-』- アトラスサウンドチーム

■そうなんです。僕がまだ高校生だった頃にハマったゲーム、「ペルソナ4」のOSTです。やっぱり目黒将司を擁するアトラスサウンドチームは面白い。特にOP曲「Pursuing My Ture Self」にはハートを撃ち抜かれました。と言うか、知らない自分のツボを突かれた感じがして少し嫉妬しました。好かないし、あまり認めたくないけど、いい、みたいな距離感。それが段々と「好き」に変わり、認めなざるを得ないに変わり、今となっては自分のヒップホップの原点の一つと言える楽曲です。

 ゲーム内のBGM「Reach Out To The Truth」はオルタナティブ・ロック調で、バトルシーンに流れる曲という事もあり印象深いです。また晴れの日に流れるハウス調の「Your Affection」など、ブラックミュージック的な楽曲が多くバラエティ豊富です。

 まだ音楽に対して興味を持っていなかった当時の僕にとっては「下に見られがちなアニメ系の音楽でもちゃんとカッコいい音楽があるんだぞ!」みたいな、そんな自尊心を助けてくれた思い出のアルバムです。


④『マクロスF VOCAL COLLECTION「娘たま♀」』- 菅野よう子他

■そうなんです。僕が中学生の頃に死ぬほどハマったアニメ「マクロスF」。元々ロボットアニメが好きで、マクロスシリーズも見ていました。そこで出会ったのがこのアルバム。楽曲を手がける菅野よう子は、他にもカッコいい楽曲を量産している超やり手の作曲家ですが、やはりレベルが高い。シェリルやランカの楽曲も勿論いいのですが、劇中のBGMも好きなものが多いです(このアルバムには収録されていませんが)。

 ランカ・リー=中島愛の代表曲というべき「星間飛行」とか、改めて聴くとやっぱすごいです。Jポップ、アイドル歌謡のど真ん中を真っ直ぐに刺しているだけでなく、楽曲の完成度が高い。作詞も松本隆が手掛けているという充実ぷり。僕にとってのJポップの正解はこのアルバムにあるように思います。


⑤『リトルグッバイ』- ROCKY CHACK

■そうなんです。僕が小学生の頃にやっていたテレビアニメ「ゼーガペイン」のED曲です。アニメ自体すごく好きなのですが、その世界観に見事にマッチした楽曲で、すごく好きです(語彙力)。物語としては夏の話なのですが、どこか秋っぽいというか、肌寒いセンチメンタリズムが漂うボーカルとメロディが胸を締め付けます。ダンスミュージック的な四つ打ちの楽曲で、アンビエント的な要素もちらほら。その後、僕はサカナクションにハマるわけのなのですが、楽曲としては似通っている要素が多いように思います。間違いなく、僕の原点にある曲です。


⑥『20th Anniversary Album sora no uta』- 新居昭乃

■そうなんです。このアルバムが!っていう感じではないのですが、「マクロスプラス」や「ゼーガペイン」でも新居昭乃の歌に魅了されています。こちらのアルバムにはアニメ「東京アンダーグラウンド」のED曲「覚醒都市」が収録されています。正直な話、このアニメについての記憶はほぼありません。なんとなく見てた気がする、くらいの印象です。しかしこの「覚醒都市」だけはかなり印象に残っています。勿論、当時の僕は新居昭乃というミュージシャンやその名前すら知らなかったわけですが、心のどこかにずっと残っていました。どうやら、こういうセンチな雰囲気の曲に弱いみたいです。サウンド面は、2000年代以降のRadioheadやMassive Attackに近い感じでしょうか。ボーカル面ではEnyaやBjörkっぽさもありますね。そう言った音楽を聴くきっかけになったルーツの一つだと思います。


⑦『Turbulence』- MONORAL

■そうなんです。僕が小学生の頃にWOWOWでやっていたアニメ「Ergo Proxy」のOP曲「Kiri」で出会い、僕のオルタナティブ・ロック感を形成したアルバムです。とにかくのこのアルバムはめちゃくちゃ聴いた。「Kiri」という楽曲はローテンポかつダウナーな楽曲で、ジャンル的にはシューゲイザーやドリームポップ的な色があるように思います。この「Ergo Proxy」というアニメ、ED曲にはRadioheadの「Paranoid Android」が使用されており、僕が同バンドを知ったきっかけもこのアニメだったりします。

 それからオープニングのアニメーションが凄くかっこいい。アニメの監督は村瀬修功氏で、これがまたかっこいい。最近は、同氏が監督を務めた「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」に圧倒されたりもしました。僕が「かっこいい」と思うものが濃縮されているように思います。


⑧『COWBOY BEBOP Original Soundtrac』- 菅野よう子、シートベルツ他

■そうですよね。言わずもがな有名なOP曲「Tank!」を筆頭に、ビバップ調のジャズやスウィング、アフロ、ブルース、ファンク、スカ、ダブなどのブラックな楽曲で構成され、非常に完成度の高いアルバムです。後追いの世代ですがアニメは観ました。後期のサウンドトラックにも好きな楽曲が多いです。

 時代背景としては、恐らくJamiroquaiに触発されたものと思われます(言うまでもないか)。主人公スパイク・スピーゲルらは宇宙を駆ける賞金稼ぎでスペース・カウボーイと呼ばれています。モロですね。そういえばスパイクってスパイク・リーとかスパイク・ジョーンズとかからとってるんですかね。

 スパイクの元ネタの一つにブルース・リーがいるわけですが、ブルース・リーといえば映画「燃えよドラゴン」。この映画で、あまりにも有名すぎるテーマ曲「燃えよドラゴンのテーマ」やサウンドトラックを手掛けたLalo Schifri氏ですが、ソロでもフュージョン系のジャズアルバムをリリースしてたりします。「燃えよドラゴン」もジャズテイストな楽曲が多い印象ですが、それをオマージュしてかどうかはわかりませんが、安易にアシッド・ジャズ系のサウンドにしなかったところが「COWBOY BEBOP」のいいところだと思います。

 僕がブラックミュージックに興味を持つ最大の理由になったアルバムです。外せません。

 

⑨『Spark Arts』- KAGAMI

■そうですよね。僕が小学生の頃にハマった、というか今もハマり続けいるアニメ「交響詩篇エウレカセブン」の挿入曲「Tiger Track」が収録されたアルバムです。言わずもがな、僕がダンスミュージックを知るきっかけになったアニメで、そしてその中で一番好きだった曲が「Tiger Track」です。この曲に出会わなければ今の僕はありません。すっごいアグレッシブで騒々しいファンキー・ディスコテック・ハウスですが、この曲は劇中に登場する組織・ゲッコーステイトが戦闘を行う際によく流れていた曲で、かなり印象に残っています。「交響詩篇エウレカセブン」といえばアニメソン界の帝王・FLOWの「DAYS」や、NIRGILISの「sakura」などがアニソンとして人気でそちらの話が持ち上がることの方が圧倒的に多いのですが、僕としては劇中曲のカッコよさについてもっと話すべきだと常々思っています。他にもHiroshi Wtanabeが手がけたアンビエント・ダブ・テクノ系の「Get it by your hands」とか、後期の「White Tiger No 24」とか。いいよね。

 劇場版「ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション」では、序盤にてこのアルバムを聴いているシーンが出てきますよね。ジャケットまでバッチリと映るし。そしてそれ持っているのがHardfloorの二人もオマージュしたキャラだったり、乗っている装甲車の名前がModel500だったり、Mike BanksをイメージしたであろうバンクスがTB-303を使って宇宙と交信してたり、ダイブする施設の名前がThe KLFから取ったであろうホワイトルームだったり。てか父ちゃんケン・イシイだし、マルチプライズだしだし。

 横道にそれましたが、こんな感じで、僕にダンスミュージックへの道を与えたアルバムです。絶対に外すことはできません。



 いかがだったでしょうか。そうです。すべてがアニメやゲーム系から知った楽曲でした。そしてそう言った音楽が、明らかに現在の僕の感性を形成しています。

 もしも、このコラムが少しでも何かの助けになれれば幸いです。


(さて、洋楽編はどうしようか……)。

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