ニセモノが見つけた、光。

 未来的風刺が効いた作品。
 短編でありながら、未来に起こりうる社会問題の風刺がなされている。
 女性が投げ捨てた人工ダイヤの指輪を拾った、男性。
 男性の眼下に広がっていたのは、人工物の光だった。ネオンに電飾着、飾った人々。確かに男性もその中の一人だった。
 人工ダイヤは量産されて、価値が下がっている。しかしその光は、確かに男性にとって現実で本物の光だった。
 では、人工的な人間だったらどうなのか。クローン人間の登場は、まさに人工物と天然物の差異を強調し、差別を生むだろう。

 少し先の未来を考えるために、もしくは現代の差別を考えるために、より多くの人にご覧頂きたい作品でした。

 是非、御一読下さい。