死者蘇生 ーレイズデッドー

現れた帰還者 1

∞ ∞ ∞ 



 そこには血溜まりだけが残っていました。

 アスファルトには筆で乱暴に一筆書きしたような血の一筋が続いています。

 その先で、メクルはただ血溜まりを見つめていました。


 彼が消えた、嘘、どこに、嘘だ、異世界? 嘘よ、冷静になれ、報告、でも……。


 弾ける思考のニューロンがシナプスを焦がしてメクルの頭を駆け巡ります。

 否定、懐疑、解釈、肯定、答えを求めて弾け回る思考が溢れ出しそうで、吹き上がる焦燥感で今にも走り出しそうなのに、熱く粘つく感情がメクルの両足を血溜まりへと縫い付けました。



 そんなメクルの背を押す手がありました。



「お、おいっ!! 俺は悪くねぇぞ! そいつが勝手に飛び出してきたんだ!」



 メクルの背を押したのはトラックを運転していた中年の男性でした。

 無精髭にぶっくりと膨らんだ腹の重みに背を曲げ、染みついたメンソールの香りと脂臭い息を吐き出し、男は吠えます。



「おまっお前見てただろ! 警察に証言しろよ! 俺は何も悪くないって言えよ! なぁおいっ聞いてんのかガキっ!」



 再び背を押され、血溜まりに縫い付けられていたメクルの足が動きました。

 振り返り、男を見ます。



「ひっ、な、なんだよ、俺が悪いっていうのかよ!」



 男が顔を青くして後ずさりました。

 今、自分がどんな顔をしているのか、メクルには分かりませんでした。

 全てを奪われたような悲しみ、流れ出る岩漿のようにふつふつと沸く怒り。

 怒りを向けても何かが解決するわけじゃないと、水を掛ける自制心。

 それでも湧き上がる濁流のような怒り。

 男、世界、神、運命、どれを撃てばこの気持ちが収まるのかと微かに震える指先に気が付いて、メクルは握り閉めて拳を作ります。



「なんだよ! 俺は悪くねぇだろがよ! こいつが、こいつが勝手に、え……あれ」



 メクルは、自分勝手に喚き散らし、責任を擦り付けようとする、そんな男を――、



「い、……は、はは、なんだ、勘違いかよ……人生終わったかと思ったぜ……、あ、おい! てめぇどこ行くんだ! 車の凹みどうすんだっ! 弁償しろ!」



 無視しました。

 メクルは叫ぶ男を無視して、走り出しました。

 来た道を引き返すように、彼を探した時の速度のままで、走り出しました。

 スマホをリュックから取り出し、走りながら幾つかのメッセージを打ち込むと、握りしめたまま走りました。


 目指す場所は、『異世界転移対策生徒会執行部』、今一度、御影学園目指してメクルは走ります。


 今自分に出せる全力をもって走ります。


 消えた彼、その命が、今や一分一秒を争う戦場へと投げ込まれたのですから。



§ § §




  学園の校舎の一つ、御影学園中央第一校舎、本日のカリキュラムや部活動を終えた生徒達の声が遠ざかりだす夕暮れ時、人気のなくなった廊下をメクルは走っていました。頭が真っ白になる中、それでも身体は前へと走り続けます。迷うことはありません、今まで何百回と走った道筋です。


 転びそうになる勢いで角を曲がり、目的の場所へと到着すると、そこにはヒロとピーシーが壁に背を預けて待っていました。


 生徒会執行部教室と書かれ掛けられた立札の前で、制服に着替えたヒロは唇を尖らせてあからさまな不機嫌顔、ピーシーは眠気を堪えられないと壁にもたれかかってウトウトとしていました。



「お、やっと来たよ、なんだよこれから休暇だって時に呼び出してよぉ」



 ヒロは不満げに嘆息すると、走ってきたメクルに不機嫌な視線を向けました。

 ピーシーもその声に目を覚ましたのか、壁から背を離してメクルを見ます。



「……何か、あった?」



 ピーシーはメクルの異変に敏感でした。

 真面目で堅物で感情の出し方が下手の仕事人間、そんなメクルが目を赤くしているのです。

 凄腕の殺し屋に目潰しをされたか、あと一つぐらいしかピーシーは理由が思いつきません。



「うおっ、なんだよメクル、お前、まさか泣いてんのか?」



 涙を流しているわけではありません。

 ただ、涙を流したような跡にヒロも気がつきました。



「……あー、あぁうん、なるほど、すべて分かったぜ」



 全てを悟ったと、ヒロは頷きました。そしてメクルの隣に立ってその肩を抱きます。



「いいか、今回はまだその時じゃなかったんだ、ただそれだけだ、俺の知ってるお前は世界で一番イカしてて、どんな野郎でも食いつかずにはいられない最高の女だ、ただ今回はあいつがそんなお前のピチピチしてイカした女オーラに気圧されたんだ、まったく度胸のねぇ野郎だぜ」



 完全に的外れでした。ヒロは何も悟っていたわけではありませんでした。



「ヒロ、たぶん、違う、状況、もっと深刻」



 ピーシーが近寄り、前からメクルを見上げます。



「え、彼奴にフラれたんじゃねぇの? ええー、じゃぁなんだよ、まさかマジで仕事か! それで泣いてるのか! そりゃ泣きてぇのはこっちだよ、せっかくの休暇だってのによぉ」


「ヒロ、少し、静かに」



 そう言ってピーシーがメクルの腰に手を当て、彼女を見上げるように表情を伺います。

 そして目を大きく見開きました。



「…………まさか」



 ピーシーがメクルへ飛びつくように抱きしめました。

 頭一つ分だけ背の低いピーシーが飛びつくと、メクルは力が抜けたようにピーシーの頭に顔を伏せました。

 我慢していた物が一気に流れ出そうでした。



「……おいおい、まじで何があった、話せよ」



 ようやく異常事態だと察したヒロがメクルの肩に優しく手をおき尋ねました。



「おく…………くん……が、消えた」



 ピーシーの髪の中でもごもごとメクルが呟きます。

 その消え入りそうな一言で、メクルの肩を握るヒロの力がとても力強くなりました。




「”奥付君おくづけくん“が、消えた……」




 その絞り出すような一言で、全てを察し、メクルの腰を抱きしめるピーシーの力が強くなりました。

 ヒロに握り閉められた肩に痛みが走ります。

 それはヒロの怒りで、ピーシーの悲しみでした。



「なんで、クソっ! ふっざけやがって、最悪のタイミングじゃねぇか! どこの世界の野郎だ!」



 隠しきれない怒り、まるでメクルの心を代弁するかのようにヒロは叫ぶと、近くの壁を片方で殴りました。

 ピーシーはただ黙って温もりがメクルへと伝わるように抱きしめます、こんなに暑い夏なのに、メクルの体は汗で冷え切っていました。



「……ありがとう、ピーシー、ヒロ」



 メクルの強ばり続けていた胸の焦燥感、凍り付くような息苦しさ、不安。

 ピーシーの熱が凍える心を少しずつ解かし始めると、ここに来るために必死に堪え、縛り上げていた心の止め紐がするりと解け落ちました。同時に、熱に触れた氷のように涙が零れ、ピーシーの髪の毛がゆっくりと水気を帯びるのでした。



「泣かないで、メクル、大丈夫、私が、私達が、いる、いるから」



 いつもは感情の起伏の乏しいピーシーに少し涙声の優しい言葉で慰められると、メクルは余計に涙が溢れます。

 泣いてる場合じゃない、分かってる、それでも止められない涙がメクルの両目から静かに流れ続けます。

 ピーシーは自分の頭がどれだけ濡れようとも気にせずに一生懸命にメクルを抱きしめました。



「行こう、救助、すぐに」


「だな、休暇は延期だ、メクル、戻ったら奥付も一緒に休暇にいくぞ、南の島でバカンスだ、この俺が全力で協力してやんよ」



 ヒロはこんな時だからこそと明るく微笑んでみせます。

 力強く微笑んでくれるヒロにメクルは弱々しく頷きます。



「ネズシーチケット、一枚増やす、夏は4人、デート、おごる」



 守銭奴で他人に対して滅多にお金をかけたがらないピーシーの口からは、思わず疑ってしまう程に優しい言葉でした。

 

 精一杯の心遣いにメクルはまた少し強く頷きます。



「よぉし! そうと決まれば、行くかぁ! ぬぁー連勤だぜ、最高の友達だなぁ俺達ってばよぉー」



 ヒロはやる気をひねり出そうと肩をグルグル回して休暇への未練を投げ捨てます。



「準備、開始、即時」


 

 ピーシーも抱きしめていた手を離して、メクルのお腹の前でグッと握りこぶしを両手で作りました。



「うん、ありがとう、二人共」



 一度だけ涙を拭って両目をこすりあげ、メクルは今一度一本の紐を心に強く結びます。

 今度は容易く解けないように、決して膝が折れないように。



「行こう、異世界へ」



 大きく深呼吸して、扉をノックしました。

 報告、作戦立案、転送準備とやることは山積みです。





§ § §





「入ってくれ」



 生徒会執行部室からの声に手を伸ばそうとしたドアノブがひとりでに周り、中から一人の少女が現れました。



「あ、綴喜さん、お疲れ様です!」



 現れてぺこりとお辞儀をしたのは生徒会執行部見習い一年の少女でした。



「綴喜さんも参加するんですね! 心強いです! では自分、これより急ぎでこれを届ける任務があるので失礼します!」



 メクル達と入れ違うようにして書類を片手に少女は急ぎ教室を出て行きました。

 

 どうやら手にした書類をどこかに届けるようでした。


 タッタッタと少女の足音が小さくなる中、三人は教室へと入って扉を閉めます。


 生徒会執行部教室は中で数人の生徒が連絡を取り合ったり、話し合ったり、忙しない雰囲気です。


 書類を睨み、ノートパソコンを慌ただしく叩き、すこしピリピリとした空気が目に見えるようでした。



「失礼します、図書委員実行部隊所属、綴喜メクルです、緊急事案の報告に来ました」



 メクルの声に教室の喧噪が一瞬やんで、全ての視線がこっちへと集まりました。

 数人の生徒の中、一人の精悍な青年がメクルを見て言いました。



「君達か、確か休暇に入ったと会長からは聞いていたが?」



 ポマードか何かで固めた輝く七三黒頭、糊の効いた黒学ランを完全に着こなし、いかにもお堅い性格でございますと黒縁の眼鏡をかけた青年がメクル達を一瞥しました。


そして他の生徒数人に、



「おい死にたくないなら手を止めるな、今は一秒を争え、時は命なりだ、動け!」



 と剣幕を飛ばしました。


 眼鏡では隠しきれない鋭い目つきは新米執行部の面々の背筋を冷たくさせます。


 彼の腕章にはこうあります、「生徒会執行部副会長、桐鮫剣真きりさめけんま


 再び教室に喧噪が戻る中、剣真が一人立ち上がって三人に向かいました。



「緊急の報告だったな、わかった、少し外で話そう」



 許諾を得る必要はないと何の返事も待つことなく青年は三人の横を通り過ぎて廊下へと出ました。



「なんかあったな、剣真の野郎、相変わらず考えてる事が雰囲気に出過ぎだよなぁ、おおこわ、会長とは別路線で」


「いつもより、パワハラ魔神」



 何かがあった、それは確かなようでした。

 メクルは張り詰めた空気から何かを察し、剣真のを追いかけ外へと出ます。

 ヒロとピーシーが続いて廊下に出て扉を閉めると同時に剣真が口を開きました。



「駄目だ、無理だ、許可できない」



 開口一番に三連発でそう言いました。



「ちょいちょいちょい、俺達まだ何も言ってないだろ」


「先ほど異世界へと転送された高等部二年生徒、『奥附白志おくづけはくし』を追いかけたい、そうだろう」


「おろ、さすがはチート学園の生徒会、情報がはええじゃん、だったらこれは俺達の仕事だろ?」



 チート学園とは、国立御影学園の別称でした。

 一つに学園の卒業者の多くが各国の中枢へと所属する程の優秀な逸材を生み出すことから。

 もう一つは字のまま、そのままの意味で、極秘裏に特殊能力者チートを多く保有する事からでした。



「駄目だ」


「だっかっらっなんでだよ! 生徒がまた一人消えたんだぞ! 一秒を争うんだろ!」


「駄目だ、これは優先順位の問題だ」


「いやだから、救出が一番優先すべき事だろうがよ! 奥付がヨボヨボの爺様になっちまったらどうすんだっ!」



 異世界へと転送されてしまった生徒の救出は、御影学園の中で最も優先させるべきことでした。


 それもできるだけ早く、限りなく早くです。


 なぜなら飛ばされた異世界と現実には総じて時間差、それも下手をすればその差はプラスマイナス数万倍という時間差が存在するからです。


 仮に時間差が1万とした異世界に飛ばされ、現実での救出が一時間遅れたとすれば、異世界では1万時間が経過した事になります。


 それは現実における416日です。


 では10万時間、100万時間、さらにもっと時間差のある異世界に飛ばされるとどうなるか、急ぎ救出に飛んだ新たな異世界で見つけたのは、かつて17歳だった少年が1000年前に世界を救った救世主として銅像が建てられ、当の本人は立派なお墓の下にいることもありました。


 またその逆もしかり。


 こちらでの1時間が向こうでの1秒という事もあります、向こうでの一秒が現実での1000年になる事もあるのです。


「優先順位……、わかりました、では私達も急ぎますので」



 抗議するヒロに対して、この場でもっとも慌てているはずのメクルが何かに納得するように頷き、答えました。



「……そうかすまない、休暇の予定を受諾した直後だというのに……、だが人手が足りない。今こちらからも追加の人員を要請したが、御上の事だ、今日中にはなんともならんだろう、急ぎ調査を頼めるか?」


「かまいません、ではこれで失礼します」


「後で詳細をスマホに送るので目を通してくれ」


「私には必要ありません、大体の事は把握しました、それでは」



 納得しましたと、メクルはあっさりと執行部の教室を離れようとしました。



「ちょいちょいまてーい!」



 もちろんヒロはそんなメクルの肩をムンズと掴んで止めました。



「でたでたまたですよ! その頭が良い者同士の全てを察しましたのでって主語無しおいてけぼりトーク! 毎度言ってんだろ、いいか! 俺とピーシーは馬鹿なんだ! お前らほど一瞬で物事がやりとりできないの! 馬鹿にも分かるように話せッ痛ぅ⁉」



 次はピーシーからヒロの後頭部へ抗議の縦チョップが飛びました。



「私、馬鹿、違う」


「じゃ、じゃぁお前が説明してくれよ、言っとくが俺は物分かり悪いぜぇー、察しろなんて無理だからな、伊達に歴代トップの赤点ホルダーじゃねぇからな!」


「なぜそんな事に自信ありげなんだ、君は」



 ここまで自信に満ちたおバカ宣言に思わずピーシーだけではなく剣真まで呆れた表情で嘆息がでました。



「私から説明するよ、でも急ぎだから道中歩きながらでいい?」


「うん? まぁそれでもいいけどよ、そんなに急いでるのか?」


「すごく急いでる、かなり急いでる、一秒でも惜しい」


「はい? え、まじでなにがおこってるんだ?」



 疑問符を浮かべ続けるヒロをよそにメクルは再び廊下を歩き出そうとしました。剣真がそんなメクルに今一度問いかけます。



「綴喜君、資料は本当にいらないのか?」


「必要ありません、さっき“読みました”から、住所と名前も全て暗記しました」


「読んだ?……あぁ、さっき彼女とすれ違った瞬間に手元の資料を記憶したのか」


「はい、今のところ8人ですよね、すぐに調査に向かいます」


「話が早くて助かる、君のその能力、内の執行部に譲渡する気はないか? どちらかと言うと内政向きだろう、それは」


「そうでもないですよ、それに私以外がコレを扱うと……すごく老けますよ?」


「老ける……か、そうか残念だ、まぁこれ以上は心労で白髪を増やしたくはないからな」


「いつもご苦労様です、では」


「いやまて、分かってると思うが――」


「緊急事態宣言中は全部活、全委員会は執行部からの許可が無い限りは勝手に動くな、ですよね、わかってます、それでも少し会いたい人がいるので、失礼します」



 今度こそメクルは生徒会執行部室を背にして歩き出します。

 ヒロとピーシーもその後に続き歩き出しました。

 最初の廊下の角を曲がった所で、もう聞こえないだろうとヒロが口を開きます。



「剣真の奴、最近老けたと思ったら若白髪か……やだねぇ責任有る中間管理職てのは」


「私達のために苦労してくれてるんだから、そんな事を言っちゃ駄目だよ」


「ヒロ、恩知らず」


「うるせぇよ、なんだよ、今度肩でも揉んでやればいいのか? もげるぜぇ、俺が本気で揉んだら肩とか超もげるぜぇー、よく煮込んだ手羽本みたいにポロっとよぉー」



 暴力的な笑みと共にヒロが両の掌をグッパグッパと二人に見せます。



「肩揉む、間違い、胸揉ませる、剣真、喜ぶ」



 ピーシーはそう言ってヒロの大きく揺れる両胸をとっくりと見ました。

 そのダイナマイトボディの破壊力はヒロの能力に引けをとりません。



「ピーシー、おじさんくさい」


「事実、剣真、実はむっつり」


「おいおいなんだよ、あいつそうだったのか、しゃぁねぇなぁ今度いっちょ揉ませてやろうかな、おおうなんて良い奴なんだ俺は」



 まったく恥じらう事もなくヒロはその自慢の両胸を張りながら歩きます。



「お金、貰う、稼げる」


「いいね、ピーシー、お前ならいくら出す?」


「いい、節約中、だから、メクルの揉む」


「だからセクハ……、あれ、私の胸がコスパが良いみたいな扱いになってない?」



 メクルは思わずピーシーを見ますが、目を逸らされました。



「そうだぞピーシー、良い女にセクハラして良いのは俺みたいな良い女だけだ」


 そう言って、ヒロはまた手をワキワキとしながらオヤジ臭い手つきでメクルに迫りました。


「全然良くないです」


 メクルは逃げるように歩く速度を上げます。


「逃げるなよぉ揉ませろよぉ、なぁねぇちゃんいくらや、ううん、おじさんボーナス入って懐が温かいからいっぱいお小遣いあげちゃうぞ」


「私も一緒の金額稼いでるから遠慮します……、それより説明」


「お、そうだそうだ、で、何がおこった? お前の大好きな人より優先すべき事なんて、世界の終わりぐらいしかないだろ」


「だ、だだ、大好き……じゃ、その、いや、あの」



 改めて友人の口から言われてみると、これほど小っ恥ずかしい言葉はありません。

 メクルが思わずどもると、



「脱線、再び」


「あぁそうだ、そんで世界が終わるのかよ?」


「うん、そう、世界が終わるかもしれないよ」


「はい?」






先頭歩くメクルと、後方を歩くピーシーが同時に言いました。







「「帰還者きかんしゃが現れた」」






 それは、世界を三日で終わらせる事も有りうる存在です

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