四話 メイド少女と公爵令嬢

 四話 メイド少女と公爵令嬢


 家に帰ったら、なぜか悪役令嬢がいたんだが……

 か、かわいい。

 かわいいは正義!!


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 ステータスが平凡すぎて、気落ちして家に帰ると


「あ、いりすちゃん。わたしけれす・あるべーど、よろしくね」


 なぜか悪役令嬢が我が家に……

 え、なぜに?


「……よ、よろしくお願いします。お嬢様」


 あ、そういえばこの前お嬢様が私と話したがってるって、お母さまが言ってたような。

 わざわざうちに来てくれたの?

 あの悪役令嬢が……


 もしかして、まだいい子なのでは?

 そうだよね。

 私が知ってるのは悪役令嬢としてのケレス・アルベードの姿だけで、その先入観を持って接するのはよくないかもしれない。

 アルベード公も優しそうなお方だったし。


 でも、どこで間違えたらこんな子が、あんな悪役令嬢に成長するんだろうか?


「むー、けれすちゃんってよんで」


 ケレスちゃん?

 それってセーフなのか?

 この世界、身分による差別というか区別が割としっかりしてた気がするけど。

 主人公がいじめられてたのも、庶民が貴族学校に入ったからなわけで……


「ですが……」


 ちょっと待て、これって断るのも不敬に当たるのでは?

 な、なるほど。

 これがパワハラってやつか。


 社会人はみんなこんな経験をしてるのか。

 上司が無礼講だといってはじめた飲み会、どう立ち回るべきか。


 残念ながら、社会経験のない私にはまったくもってわからない問題だ。


「おねがい」


 ぴと


 ち、ちっちゃなおててが私の胸に……


 か、かわいい


 あれ?

 よく見るとケレスって、しっかりお手入れされた長い金髪、きれいな青い瞳、将来美人さんになりそうな、それでいてしっかりと幼女としてのかわいらしいお顔、幼女特有のぷにぷにお肌……


 私のドストライクなのでは?

 いや、言っておくけど私ロリコンじゃないからね。

 ほ、ほんとだよ。


「け、ケレスちゃん……」


 しかたない。

 かわいいは正義だからね。

 誰も逆らえません。

 これは世界の法則なのです。


「なーに? いりすちゃん」


 こてんと首をかしげて、

 こてん、て……可愛すぎる!!


 先入観って怖い。

 こんなかわいい幼女を悪役令嬢としか見れていなかったなんて。


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