五話 公爵令嬢は本物の天才

 五話 公爵令嬢は本物の天才


 ケレスちゃん天才すぎでは?


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 ステータス

 名前 ケレス・アルベード

 種族 人

 レベル 4

 HP 240 才能C

 MP 200 才能A

 攻撃力 32 才能B

 防御力 24 才能C

 魔力 44 才能A+

 素早さ 32 才能B

 スキル

 カリスマ レベル1

 基礎魔法 レベル2

 剣術 レベル1

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「どう? すごい? あのね、ぱぱもめいどもみんなすごいすごいって、ほめてくれるんだ」


 ケレスちゃんにステータスを見せてもらったわけなんだが、あれ? この子天才すぎでは?

 あの、私の無残なまでのオールDステータスとは大違いだ。

 もしかして、私は自分のことを転生者だと思い込んでいる一般人で、本当はケレスちゃんが本物のチート転生者なのでは?


 ちなみに、どれかのステータスの才能がCを超えるのは100人に1人、B以上は1万人に1人、A以上は100万人に1人、ぐらいの確率らしい。

 すべての才能がC以上でAとA+持ちって……すごいな。

 強いっていうのはわかってたけど、ゲームでは細かいステータスまでは出てこなかったからね。


 でもケレスちゃんでこのレベルって、国始まって以来の天才と言われた王子さまは一体どんなステータスしてるのか。

 そして、その王子様に認められる庶民生まれの主人公っていったい……


「……いりすちゃん?」


「あ、ごめんね。ケレスちゃんがあまりにすごすぎて、びっくりしちゃった」


 ステータス聞くだけ聞いて黙り込むって……

 考え込むのは私の悪い癖だな。

 小っちゃくてかわいいケレスちゃんだけど、立場はもちろん力も私なんかより全然上だし。

 それにケレスちゃんのメイドとして生きていくなら……


 あれ?

 なんでそれ前提になってるんだ?

 ……当たり前だね。

 こんなかわいい子が不幸になるなんてこと、あっていいわけないからね。

 こんないい子なんだし、私が何とかして悪役令嬢にならないように支えれば何とか……


「え、びっくりしちゃった?」


「うん」


「たおれない?」


 ぶっ、そうだった私ケレスちゃんの前で倒れたんだった。

 これはこの世界にきて初めての黒歴史、刻んでしまったのでは?


「だ、大丈夫。あのできればあの時のことは忘れてほしいんだけど……」


「うーん……かんがえとく」


「ケレスちゃん!?」


 あ、ケレスちゃんが悪い顔してる。

 これ絶対忘れないやつだ。

 大人になってもいじってくるやつだ。


 って、すでに悪役令嬢の片鱗が?

 何とか軌道修正しなければ。


「それより、いりすちゃんのすてーたすもみせてよ」


 え!?

 私のあのステータス見せるの?

 ……失望されない?


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