第36話だからあいつはバカなんだ

「男子禁制だといってるだろ!私は女だ。」

 ユナはびっくりする。どうこどうみても綺麗な男性にしかみえない。

「うーん。確かに玉鈴とはヨウ国では女性の名前だが本当に女か?」

 玉鈴はにっと笑い。

「触ってみるか?」

 玉鈴は左肩をあげる。

「ばかやろう」

 ファンリーは血の気が下がり思わず大声さけんだ。

 あはは

 お腹を抱えて玉鈴は大きな声で笑いはじめた。

「おまえなぁ」

「ははは。ひぃ、腹が痛い・・・。この娘はこのまま少し休んだ方がいい」

「なっ」

 ファンリーは抗議しようとしたが皮布を下げられてしまった。


「あッ、リー様」


 ユナはファンリーに大丈夫だと直接伝えることができなかった。

「ユナだっけなぁ、これを飲むと楽になる」

 出された薬にユナはたじろぐ。

「大丈夫だよ。変なものじゃない。ファン家のあいつとは昔からの知り合いだからだ」

「え?」

 リー様は知らないような感じがしたのだけど。

 ユナが不思議そうな顔をすると少し笑って「だから、あいつはバカなんだ」と答えた。そしてユナに薬をわたし、玉鈴も横になり昼寝を始めた。

 ユナは少し不安が残るものの薬を飲み横になった。しばららくすると痛みが治まりユナは寝息を立て始めた。

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