サムライの影

小説というのは難しいのだ。

単なるお話ではいけない。

そこが困る。



書く小説みんなに言われる。

子供相手の小説だと。

本当は大人が相手の純文学。

くやしい、子供向けなんて言われて。

クソッ、と吐けばペンに力が入る。



すると突然サムライの姿が頭に浮かぶ。

すっくと立つ彼。

片手には刀。

眼を見ると僕を睨んでいる。


”あきらめるのではない”


と言われて怖くなった。



何だ?この感覚。

消えない残像。



サムライはまだいる。

僕の頭に浮かんでいる。

彼は僕を睨んでいる。

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サムライのえんぴつ こわき すすむ @kowaki

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