サムライのえんぴつ
こわき すすむ
握ると、世界は違ってる
何も考えずに昼は過ぎ、キッチンテーブルの席につく。
ペン立ての中にえんぴつは数本。何気なく手に取り転がした。
コロコロコロと転がしてみて、ピタリと止まる。
「HB」と刻まれた文字は金色で、それを見てたらコピー用紙を引っ張り出した。
カキカキカキと書き綴り、握るえんぴつに力がかかる。
芯は程よく硬さがあって、なめらかさ、しなやかさを兼ね備えてる。
目を閉じて心を落ち着かせれば、己と向き合うサムライのようだ。
「さあ、構えよ!」と己は叫び、答えるように「いざ、参る!」と飛び掛かる。
そして私は目を開けて、ふっと現実に還っているの。
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