第7話



そのあと俺たちは、ギルドにいた奴らを全員捕まえ、騎士たちに預けた。

そして、奥に閉じ込められていた、女の子のお母さんや他の人たちを助け、お母さんも女の子の元に送った。

「はぁー」とため息が出る。

今日は、騎士の人たちや女の子、他にも助けたたくさんの人たちからお礼の言葉を貰った。

もうこれで終わりでいいじゃん…なんで俺あんな約束しちまったんだよ…

それは、女の子のお母さんを助けるため彼女

交わした“一緒に寝る“という約束だった。

宿につき、冗談で「じゃあ…俺はこっちで寝るね!」って言ったら…

沙月さん「は?」ってガチでキレそうになってたし…そんなの断れるわけないじゃん…

そのまま、彼女に首根っこを掴まれ、部屋へと連れていた…

俺も少しは抵抗しだが…彼女は顔色変えることなく、俺を抑えた…

だが、これで俺は理解した…

彼女には勝てないと…


そして俺は、ベットの上で彼女に馬乗りにされる。

ははは…体動かないや…

「やっと2人きりになれたね…ともくん…」

そう言う彼女の目はハートになっているように見える。

「沙月さん…降りてもらえないでしょうか?」と頼んだが、彼女には聞こえることはなかった。

これから俺…どうなるのかな…

「じゃあーー」彼女が俺にそのまま近づいてくる。

その瞬間、俺は手で顔を覆う。

バサっと俺に彼女が倒れかかる。

俺はこの後どうなるんだ…そう考えた。

が…結果は何も起こらなかった。

いや、何も起こらなかったと言うのは間違いかもしれない。

どう言うことかと言うと、俺が目を開けると彼女はぐっすりと眠っていた…

まぁそうだよな、今日だけで彼女は俺をモンスターから、他にもたくさんの人たちを助けた。

疲れていて当然だった…

「それに比べて俺は自分のことばかり…」

男なのにな…彼女も守ることができないなんてな…てか逆に守られてるし…

俺は今回のことから彼女の力はいい方向に使えば、たくさんの人を救うことができることが知れた。

俺には戦う才能はないのかもしれない…

だから…彼女が人を救って良かったと思えるように…俺以外の誰かのために自分から行動できるように…変えなくてはならない…

しかし、それだけじゃダメだ…

彼女に守ってもらうだけじゃ、この先もっと強い敵が現れた時、俺を守りながら戦わせるわけにはいかない…

「俺も強くならないと…」

彼女の頭を撫でながら、そう改めて決意する


まぁそれはそれとして…彼女は寝たし…

「別の部屋行こっかな」

俺がベットから出ようとすると…

「待って…ともく…ん」

寝ぼけている彼女に手を押さえられ…

またベットへと引きずり込まれ、抱き枕のように抱かれる。

「やばい!」俺は焦り抜け出そうとするが、ガッチリと抱かれており、体は動かない。

「ともくん…逃げないで…」

俺を抱く力が強くなる。

ボキボキっと体から音が鳴る。

「ッ!」俺は声にならない何かが出る。

やっぱり…こうなるんだな…

そしてちゃんとフラグを回収した俺は痛みで気絶し、彼女と二人で眠るのだった…




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