第47話 悪いヤツらと縁を切っただけでは人生は好転しない!


 前回までのあらすじ


 すべてのブラックアーティスト達と縁を切ったGhost。

 と同時に平和な日々が訪れるかと思いきや現実は甘くない!


 この時、すでに僕はアラサー。

 足を引っ張る連中に気づき、追い払うまでに余りにも多くの時間を消耗していたのであった。




〇卒業していくメンバー達


 全てのブラックアーティストと縁を切ってからも、しばらくの間、僕は路上で絵を描き続けていました。

 しかしながら、ちょうどその時期に路上アート集団Aに所属していたメンバーの多くが学校を卒業したり、就職したり、上京したりと新たな道へ進む事となります。特に一緒に活動していた絵師Aも上京したのは、応援する気持ちが大きかったけどちょっと寂しかったりも(/・ω・)/


 元々、ほとんど僕一人で始めた路上アート集団でしたが、だんだん路上に出ることが億劫になってきてしまいました。ちょっとした燃え尽き状態ですね。

 そしてこの時期、活動場所である某駅も大型改装が始まり、駅の雰囲気が変わってきたことも理由の一つかもしれません。


 何と言いますか……建物が綺麗になっちゃったのよ(/・ω・)/

 変態にはまぶしすぎる、素敵な駅になっちゃったわけです(/・ω・)/




〇僕は何をしていたかと言えば、闇落ちしてました(/・ω・)/


 さて、そんな中で僕はと言えば、深夜はコンビニのバイトをしながら小説を書いていました。たまに公募に出したり、たまーに、小説家Aさんが発行している電子雑誌に寄稿させて頂いたりしてたくらい。

 月に一回くらい、知り合いの主催しているライブバーでのイベントに顔を出して、歌ったり(デスメタル)するも、なんだか気持ちがパッとしない。


 あ、ちなみに。この時に働いていた深夜のコンビニバイトも、例によって例の如くブラックな職場です(/・ω・)/

 いわゆるブラックバイトですね(/・ω・)/


 例えば、

・洗い物しながら店員が泣いてる。

・レジ打ちながら店員が泣いてる。

・辞めようとするとオーナーの息子が壁を殴るなどの恫喝。

・給料から天引きされて、勝手におせちを買わされる(三万円)。

・老害悪質クレーマー多数。

・隣のパチンコ屋で負けたオッサンが店員にイチャモンつけてくる。

・悪質な老害が店内でファイトクラブを始める。

・3~6ヵ月に一回ペースで店内で客が乱闘騒ぎ。

・深夜は暴走族のたまり場。

・酒タバコを売らないと、店員に物を投げる若者が続出。

・雑誌エリアの前を暴走族が地べたに座る寝転がるなどして占拠。


 そんな世紀末なバイト先でしたが|今までブラック企業で揉まれ続けてきたせいで《統合失調症で正気を失っていたせいで》、数週間でシフトリーダー、からの、数か月で暴走族を浄化。

 老害クレーマーに困っている大学生のバイト対して


Ghost

「老害はオレの獲物だ(/・ω・)/ヒャッハー」


 と大暴れ。

 さらに陰湿なオーナー一家と労働基準法を盾に喧嘩しまくるなど、”オレTSUEEEEE!!”な事をしていたのですが、話しが長くなるので別の機会にでも書くかもしれません(/・ω・)/



 さて、色々あったとはいえ、所詮はバイト。なんのスキルにもなりません。この時の僕は仕事を辞めて三年目。年齢もじきに30歳。

 自分の中に焦燥とが生まれてきたことに気がつきました。

 この三年間でやった事に後悔はないし、身につけたスキルは決してマイナスではなかったのだけれど、ただ一つ”人を見る目が無かった”という点において強烈な過ちをしていたと気づきます。


 その結果、僕の中に生まれたのは膨大な恨みでした。

 前作のエッセイに出てきたブラック企業の社長、今作のブラックアーティスト達……彼らのせいで病気になり、時間を消耗し、人生が滅茶苦茶になったと強く感じました。もしこの当時、彼らと再会していたら、勢いあまって……いや、多分、躊躇なく殺していたと思います。それくらい、頭の中のスイッチが入れ替わっていた時期でした。

 眠るたびに彼らが夢に出てきて、出てきた瞬間に殺す夢を繰り返し見ていて、まるでイメージトレーニングをしているような状況でしたので。


 そりゃ、暴走族や老害クレーマーなんて些末な問題になるわ(/・ω・)/




〇この先、出口があるのか?


 そんな、ある日の事。

 僕は久しぶりに某駅の路上に出て絵を描いていました。この頃は絵を描いていてもあまり足を止める人も少なく、さらに僕も道行く人たちと話しをしてもあまり楽しく感じませんでした。


 そんな中、絵を描く僕の前に立ち止まる気配がありました。


青年

「お久しぶりです」


 その声に顔を上げると、ちょっとヤンチャな雰囲気の残る作業着姿の青年が立っています。


青年

「オレ、前に絵を買ったんですよ」


 彼の作業着は古くはないけれど使い込んでいて、汚れ、ヨレが日々の仕事の過酷さを物語っていました。


青年

「今、駅の改装工事の現場で働いてるんです」


 その青年は数年前に僕から絵を買っていった暴走族の少年でした。


青年

「今でも貰った絵、壁に飾ってるんですよ。それじゃ、頑張ってください!」


 そう言って軽快に立ち去っていく青年。

 彼の後ろ姿を見て、あー、そうじゃない。腐ってる場合じゃねーんだ。本当にどこにでも嫌な奴らは居るけれど、だからって、いつまでも、こんな所で、こんな事してる場合じゃねーや、と気付く事になります。


 というわけで、名前も知らない青年のお陰で狭くなっていた視野がグーンと広がり、僕は某県を離れて、とりあえず地元に戻る事にしたのでした。


 こんな所で今エッセイの第一部が終わります。

 ちょっぴり爽快な終わり方をしましたが、ここから順風満帆な人生が始まる程世の中甘くない!


 地元に戻った後も、仕事をしながら地方で活動する芸術家を手伝ってみたり、市主催の芸術祭などを手伝ってみたりするのですが、その裏側で蠢いている薄ら寒いブラックアーティスト達の暗躍に辟易し、ついに僕はアートとは関わらない! と心に決めるのですが、それは第二部から綴っていこうと思います。


 だいたい週一回の更新をしていた本作ですが、第二部を始める前にしばらく更新をお休みさせて頂きます。

 ご了承くださいませ(/・ω・)/


 けれどその前に、次回!

 第一部の登場人物たちの今をお伝えいたします!!

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