概要
無三四と捨丸の義兄弟は東西に分かれて関ケ原と大坂冬夏の陣で三度戦う!
「和議が成立するや、家康め、すぐさま本田正純に命じて惣構と三の丸と二の丸を壊して、それらを土塁や石垣とともに外堀と内堀に引き落とした。内堀も外堀も埋められた大坂城は、もはや本丸だけの裸城。あとは狸親父が好きな時に、煮るなり焼くなり好きなように料理できる」
・・・家康を平気で狸呼ばわりする紹由は、生粋の京人だ。
【慶長20年1月大坂(その1)】
淀川中州の中之島にいる無三四は、むろん耳を聾する砲撃の轟音を連日連夜聞いたが、この砲撃音は遠く京まで聞こえたという。
砲撃は実害を与えただけでなく、発射時の轟音が大阪方を威嚇して心理的にも追い詰めていった。
・・・やがて砲弾が天守閣の柱を直撃し、天守閣が傾いた。
さらには、淀殿の居間をも打ち砕き、取り巻きの侍女八人が死んだ。
ことここに至っては、大坂
・・・家康を平気で狸呼ばわりする紹由は、生粋の京人だ。
【慶長20年1月大坂(その1)】
淀川中州の中之島にいる無三四は、むろん耳を聾する砲撃の轟音を連日連夜聞いたが、この砲撃音は遠く京まで聞こえたという。
砲撃は実害を与えただけでなく、発射時の轟音が大阪方を威嚇して心理的にも追い詰めていった。
・・・やがて砲弾が天守閣の柱を直撃し、天守閣が傾いた。
さらには、淀殿の居間をも打ち砕き、取り巻きの侍女八人が死んだ。
ことここに至っては、大坂