第14話 嫁の二人が覚醒しました 前編
俺と交わった当初、エリスが片乳丸出しを辞めたことがある。
それと同じく、アカネも突然「どうして私は今までこんな恥ずかしい恰好を……?」と、失神しそうなほどに恥ずかしがった。
なので、今は普通に丸出しではなくなっているんだけど、これってどういう理屈でこうなっているんだろう?
ちなみに昨日のハッスルの状況としては、アカネに20回、エリスと7回の合計27回だった。
この回数は明らかに無茶だが、できてしまうものは仕方がない。
ヘロヘロ状態にはなってしまうものの、この回数ができる理屈がどうなっているのか気になるところではある。
しかし、本当にこのエロゲ世界は謎が多い。
・俺のステータスの文字化け
・謎のスキルラーニング現象(実はアカネの剣技も習得していた)
・行為後、エリスやアカネにおっぱいやお尻が丸出しであることを指摘すると正気に戻って恥ずかしがる
・俺の股間のジュニアがとんでもなく高性能
謎はこれくらいないんだが、まあそれはさておき。
一夜を過ごした俺たちはテントを畳んで朝飯を食って、街へと向かうことになった。
「旦那様、あと半日も行けば人間の街ですよ」
「サトル殿が討伐したオーガキングの角を売れば、相当な金銭となるでしょう」
オーガキングって相当な魔物らしいんだよな。
角が一本で衛兵さんの月給1か月分くらいになるらしい。
日本でザックリ月給30万くらいと考えて、10本で300万くらいか?
実感はないけど、そう考えると相当なことだよな。
そうなってくると、エリスとアカネに服やアクセサリーのプレゼントくらいはしてやろうかな。
そんなことを考えながらニマニマしていると、エリスは深く溜息をついた。
「アカネさんのことなのですが……」
物凄く深刻そうな表情なので、こっちもマジになって聞き返してみた。
「どうしたんだ?」
「アカネさんは戦闘能力としては私よりも遥かに格上です。夜の技術は私のほうが上ですが、それも経験を積まれるとアドバンテージがなくなってしまうのですよ……旦那様に捨てられないかどうか心配で」
あまりにも下らない悩みだったので、俺は一笑に伏した。
「笑わないでください旦那様。猫耳族にとっては力は重要なのですよ」
猫耳をへにゃっと倒して、エリスはシュンとした表情を作る。
まあ、脳筋の一族って話は聞いているから分からんでもないないけど。と、その時――
「オーガです!」
「何と言うことだ! サトル殿……サンダーバードも4体現れました!」
「サンダーバードってのは何なんですか?」
俺の問いかけにエリスが応じる。
「旦那様。サンダーバードはAランク級の討伐難度の魔物で、ブラックドラゴンと同等とお考え下さい。それにアカネさんたちは対空攻撃手段を持っていないので、こちらが不利です!」
「なら、空は俺が担当する! エリスはアカネたちと協力してオーガをやっつけてくれ!」
☆★☆★☆★
で、まあ、俺たちの圧勝に終わった。
開幕早々、エリスからラーニングしていた風魔法をサンダーバードにぶっ放して一撃で全滅。
で、アカネは超一流の剣士だし、エリスも一流の剣術と一流の魔法を扱える。
結果的にはアカネとエリスの独壇場で、アカネの従者たちが出る幕がなかった。
けれど、エリスは自分の戦果に納得がいかないようで、深い深いため息をついたんだ。
「どうしたんだエリス?」
「私が8でアカネさんが15。範囲魔法を扱える私が殲滅戦で後れを取るなんて……これでは第一婦人として立場がないんです」
うーん。
なんだかエリスは本当に悩んでいるようだな。
そこでアカネが声をかけてきた。
「サトル殿、サンダーバードはオーガキングと違い肉も高値で売れます。街までもっていきたいのですが許可を頂きたい」
「そりゃあ構わんが、馬車に乗るのか?」
言葉を受けたアカネは俺の荷馬車を見て溜息をついた。
「確かにこの荷馬車では、残念ながら1体を運ぶのが限界ですね」
と、そこで俺の頭の中で声が響いた。
――スキル:老師が発動しました。
――太公望のスキル:アイテムボックスが発動しました。
おいおい、何でもアリだな太公望!?
アイテムボックスって言えば異世界転移者の特典ってのがお約束だろ!?
まあ、ともかくありがとう老師。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます