初めての上級任務
「今日は隣町の住宅街でまた
「もちろんです。また奏斗先輩と一緒に任務出来て嬉しいです」
上級…か。私には初めての上級任務だ。正直言って今まで相手していた悪魔とは格が違うと思う。
出来るだけ足を引っ張らず、かつ先輩に頼りきっりになってしまう事にならない様に頑張らなきゃな。
「あ、そうだ。今回の悪魔は人を食ったみたいだ」
「人を…?珍しいですね、悪魔は人々の負の感情を食べて生きているのに」
悪魔は人を食べるやつもいるが基本は食べないものが多い。特級は負の感情じゃ足りないが上級はそうでも無さそうなのに。ここは大都市。負の感情はいくらでも有り余っている。何かあったのか…。
「なあ、蒼依」
「なんですか先輩、そんな深刻そうな目で見て」
「この任務終わったらせっかくだしどっかで飯食ってかね?」
時計を見ると今の時刻は十三時八分…任務終わるのは夕飯の前後辺りだから丁度いい時間だ。
「良いですけど、もちろん先輩の奢りですよねー!」
「はーいはい、生意気な後輩だなー?別にそのつもりだから沢山食えよー。上級昇格祝いにな。」
「きゃー先輩太っ腹ー!!好きになっちゃいそー(棒)」
「棒読み辞めなさい」
まじか、何にしようかな。ここは無難に焼き肉にするか。流石に私にもデリカシーはある。程々にしよう…先輩の為にも…私の為にも。
「あ、そういえば先輩。今回の任務あの二人も参加予定なんですよね?」
「そうだな。あの二人がいるだけでも心強い」
「どこ集合でしたっけ…?」
「えーと、ここら辺に噴水があるからその辺」
噴水、待ち合わせには持ってこいのスポットだ。
「おーい!!蒼依ー!奏斗ー!」
「2人ともこっちだよー!!」
噴水の前で此方に手を振ってくれてる男女2人が今回の任務のメンバーだ。
「遅くなって済まなかったな。
「今回はよろしくな奏斗。蒼依もね、後上級昇格おめでとう」
「悠輝先輩こちらこそよろしくお願いします。あ、後任務終わったら私の昇格祝いに奏斗先輩に焼き肉ご馳走なるんですが、2人とも如何です?」
「焼き肉!?僕も行きたい!!それと奏斗先輩、蒼依今日はよろしくお願いします」
「よろしく…って蒼依お前相変わらず…」
「おーい、奏斗?真逆、俺たち仲間はずれはないよなー?」
「…まあ、うん…今回だけなら…」
「ノリがいいですね!!先輩!!」
今日も平和だなぁ。とりあえず、2人共参加するということで私と奏斗先輩、瑠奈、悠輝先輩の4人で焼き肉。早く任務終わらせちゃおう。
それと、この2人の自己紹介が出来てないので軽く紹介。
悠輝先輩は奏斗先輩の幼馴染でとても仲がいい。水の使い手。水の調達は川や海などでしないといけなく不便なところもあるが、とても強い。
悠輝先輩はとても器用で、水の術式の中でトップクラスに難しいという水の壁。まさに皆を守るバリアを貼ることが出来る。
悠輝先輩と奏斗先輩の相性は最高。お互い不利な敵でもこの2人が居ればすぐ。息ぴったりの2人だ。
瑠奈は一人称は僕だが、私と同じ女の子で数少ない同い年だ。
彼女は主に回復魔術が得意だ。魔力の消費は激しいがとても優秀なお医者さん。
今回の任務は私と奏斗先輩は前線で敵を叩きに行く。
後の2人はサポートとして入ることになっている。
息が合えば本当に最高のメンツ勢揃い。
私は初めての上級任務に胸を踊らせた。
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