『オルトローゼリア』


「あぁ…あ、ありがとう…悪魔って本当に居たんだな」

「えぇ、お怪我は?」

「な、ないさ、心配どうも」

「家まで送って___」

「いや、大丈夫だ。助けて貰って何なんだが魔術師は信用しきれん」


ほら、やっぱり。この人もあの人間達と同じ人種。


「そうですよね。では、お気をつけて」


そう私が言うと男は走って逃げる様にして去っていった。


「はぁ…」

「お疲れのようだね、蒼依あおい

奏斗かなと先輩もお疲れ様です」


奏斗先輩は私の3つ上の先輩。新人だった時何度も助けてくれた心優しくお人好しだ。

強くてかっこよく面倒見がいい奏斗先輩は、お近付きになろうとする女子達が非常に多い。だが、いつもしれっと断ってるとかなんとか…。まあ、私には関係ないけど。


「ねぇ、先輩。どうして人間達は私たちを怖がるの?少し特殊な力を持っただけなのに。同じ人間だったのに」

「…」

「でも、いいの。怖がられたって」

「…」

「いつか、また信用してくれる日が来ると信じてるから我慢出来る」

「…そうだね、俺たちがきちんとこの役目を果たしていればきっと。だから泣かないで?」


そう言うと先輩は私の涙を拭ってくれた。泣いてるだなんて気づかなかった。私は大丈夫辛くない。

ただ怖いだけ。今日の悪魔は低級だったから余裕で殺れた。

悪魔には4つの階級がある。

低級、中級、上級、特級。まあ、そのまんまの意味だ。

魔術師にも同じように階級がある。因みに私は上級…だが最近階級が上がったばかりで実力は中級より。主に物の影を触媒として術を使っている。人でも物でも影であれば何でも操れる。但し自分がはっきり見える範囲だが。しかし、まだまだ実力不足。

千里眼を使いこなせていない…情けなく…。千里眼を使おうとすると頭がくらくらし上手く観ることが出来ない。そのうち出来るようになると家族は言っているけど、流石にもう18歳。千里眼を持って産まれる者は数少ない。今の世代で千里眼持ちは私しかいない…と思う。

奏斗先輩は特級、火を操る魔術師だ。流石にどう言う術を使っているかは知らないが、反射スピードがとてつもなく早い。


まだまだ紹介したい人はいるがまずはこれでいいだろう。



この世界は醜く歪だ。真っ黒でごちゃごちゃしてて、つまらない。


そんな世界を今日も私たちは守ってゆく。





✄--------------✄

こんばんは。初めまして、みなつと言います。

ひとつ注意事項。作者は横書きで書いてます。

そんなに段落気にしてないので見にくい場合は申し訳ないです。

後、初心者です。初心者だからなんなんだという感じですが、誤字脱字等があればコメントで教えてくれるとありがたいです。よろしくお願いします。

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