2. 団欒
教会と言えども、唯一絶対の神を
特異な地理条件と外界への
風の勢いは止まることを知らない。木々と鳥達の心身は削られ続け、教会の壁は雲の鉛色に沈んでいる。その様な外観と比べ、室内が
床板のミシリという音に続いて、廊下の陰から大男がぬっと姿を現した。
神父を軽々と見下ろせる背丈は
「
神父は
「よく眠れなかったようですね、ハンキ。今日は早めに仕事を終わらせましょう。私もお手伝いしますよ」
ハンキは神父を
「お寝坊さんが居るね、こんな良い匂いでも目が覚めないとは」
タルヴィが呟く。
「さぞ素敵な夢に巻かれているのでしょう、私が起こしてきます」
神父はテーブルから離れ、芳香と微弱な冷気が漂う廊下へ歩いていった。
長い栗色の床を踏みしめた先、
「さあ、起きなさい。さもなくば貴方の取り分まで食べてしまいますよ……」
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