第5話 武装警羅隊
「・・・チェ、チェン!・・・オマエは、一体!?」
「話しは、あと!あと!!あのハゲは、どこだ?」
「あそこで泡吹いて倒れているネ・・・!!」
「派手に暴れ過ぎたから、ここから離れないと・・・」
「それなら取って置きの場所がアルネ!着いて来るヨ!!」
チェンがハゲオヤジを抱えながら
ワタシも色々と聞きたいことが沢山あるネ!
まずは、落ち着いて話せる安全な場所へ移動しないと・・・
国の為に命を懸けて市民の安全を守る!武芸者集団!!
隊士の強さ、恐ろしさ故に武装警羅隊の姿、制服を見ただけで悪党共も逃げ出すレベルの強者揃い!!
「「「・・・御用だ!御用だ!!・・・御用だ!御用だ!!・・・御用だ!御用だ!!」」」
全身防護服で身を固められた屈強な男達が隊を乱すことなく統率の取れた動きをしながら駆け付けて来る
「―――全員動くな!
・・・・・・・・・
「・・・フフッ!マサキ隊長!!意気込んで乗り込んだけど・・・店内にいる人、みんな気を失ってて動きたくても・・・フフッ!・・・動けない状況ですよ!!―――クスクス・・・!!」
腰に刀を差し、眼鏡を掛けた男が金棒を持って意気揚々と声を荒げたマサキ隊長の失態を嬉しそうに半笑いで指摘する
「・・・マチマサ!俺の命令を無視する気か!?―――言っただろ?動けば、即死刑って!!」
「―――痛だだだーーー!!いや、それって僕らにも適応されるんですか!?」
マサキ隊長が部下のマチマサの頭を鷲掴みにして力強く握り締める
「・・・スゥゥゥーー・・・プハッーー!・・・マサキ隊長、マチマサ!現場で遊んで荒らしてる場合じゃないでしょ!?」
右腕だけの隻腕女性隊士がタバコを吸いながら2人を注意する
「スミレ!何時も言ってんだろ?現場でタバコを吸うなって!!」
「それより隊長、見て下さいよ!
しっかり者のスミレが店内の惨状を説明する
「あぁ・・・コレは、どう見ても人間の出来る技じゃない!―――
「・・・ふぅ~ん・・・やっぱり同じ悪魔の刺青を持つ者同士だから気付けるんですかね!!」
マチマサがマサキ隊長の推察に感心する
「見たら解るだろ?馬鹿野郎!!・・・マチマサ、こんな芸当、お前に出来るのか!?」
「・・・・・・言ったな!出来るかどうかマサキ隊長の部屋で試してやるーー!!」
「―――良い訳ないでしょ!?先ずは、コレをやった犯人と被害者、あと灰皿も探さないと・・・!!」
いじけてこの場から立ち去ろうとするマチマサをスミレが引き止める
「―――全隊員に告ぐ!コレをやった奴は、かなりの手練れだ!!追跡は、俺とマチマサ、スミレの少数精鋭で行う!他の隊士達は、2班に別れて巻き添えになった民間人の安否確認と保護を!!」
「「「―――了解っ!!!」」」
マサキ隊長の命令に従い、全隊士達が一斉に動き始める
「マチマサ、スミレ!遅れずに付いて来い!!」
犯人追跡の痕跡を捜すべく、周辺の見回り捜査を始める
「・・・え~!嫌だな~!!」
「マチマサ、文句言わない!隊長命令!!」
「だって・・・隊長がいたら僕らの出番ないじゃん!行く意味ある?」
嫌々、歩くマチマサの背中をスミレが押しながら捜索を始める
「「「―――皆さーん!!大丈夫ですかーー?ケガ人は、いませんかーーー!!!」」」
隊士達が破壊された家屋の下などを隈無く探索して回る
「・・・ケガ人は、何処にも見当たらないですね?」
「おかしいなぁ・・・こんな悲惨な現場なのに・・・?」
「―――オーイ!みんな~!!来てくれ~!!ここに一人犠牲者がーー!!」
犠牲者を発見した隊士の元へ駆け寄って行く
「このスキンヘッドの男なんだが・・・」
「見つかった犠牲者がコイツ一人ってことは、被害者とみて間違いないだろう!保護しよう!!」
隊士達が仰向けに倒れているスキンヘッドの男を取り囲み、棍棒の刺股で押さえようとする
「―――ゲ~ロゲロゲロ・・・!!間一髪、咄嗟に毛穴から蝦蟇の油を出したお陰で助かったゲコ!!」
目を覚ましたジャクシが起き上がろうとする
「・・・何だ、コイツ!意識あるぞ!!」
「一人でブツブツ言いやがって状況わかってんのか!?・・・とりあえず逮捕だ!!」
「・・・ま、待て!見ろ、コイツの背中を!!」
異変に気付いた隊士が大声を上げる
「「「―――
隊士達が恐怖のあまり後退りする
「状況がわかってないのは、お前らゲロ!!」
「「「―――ぐわっ!!!」」」
ジャクシが長い舌を伸ばし、逃げようと背を向けた隊士達の足へ舌を打ち付けて足払いし、全員をひっくり返す
「・・・ストレス発散には、ちょうど良いゲロ!!」
ジャクシが不敵な笑みを浮かべ隊士達の苦痛な叫び声がこだまする
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