夢幻泡影

胸の奥にそっと仕舞いこまれた、心の欠片を具現化した作品でした。
初めて味合う未知の高揚感。どこからやって来るかわからない幸せな気持ち。丁寧に丁寧に描かれており、心が温かく、そして切なく締め付けてくるようでした。
忘れられないシーンはありませんか？
切り取られた過去が浮かび上がってきませんか？

余談ですが、後半はBGMに山崎まさよしさんのOne more time,One more chanceが流れてきました。

　最近では、高校生のカップルを見ると、あぁこの子たちもいつかは別れてしまう可能性が高いんだろうな、とそんなことを考えてしまうようになった。実際高校生から恋人同士でそのままゴールインする人なんてほとんどいないんだってことがわかってしまったから。でもきっと高校生カップルたちはその日を全力で楽しんで、幸せを重ね合って過ごしている。わたしだってそうだった。そんな恋が無駄だったとは思わない。この物語の主人公たちの恋だって、そうだ。終わってしまって二度と戻らないとしても、大切な時間、大切な関係だったことに変わりはないと思う。

　そんな気持ちを思い出させてくれる作品でした。花火の描写も美しく、とても素敵…続きを読む