第43話 成敗

「ユウちゃんはお嬢を連れて帰ってろ、ここからは俺達の仕事だ。」

騒ぎを聞き駆けつけてきたシンが俺とチカに帰るように言う。

「あいよ、シンあとは任せていいか?」

「任せとけ、荒事の為にいるんだからな。」

俺はシンに任せて宿に戻る。


「さてと、山林組と連絡がつくまで、俺達と楽しくお話しようか・・・」

シンが笑いながら男の顔を叩いていた。


「ご、ごめんなさい、もうしませんから帰らせてください。」

男の一人が恐怖から泣きながら訴えてくる。

「あはは、何を言ってるんだろうね、まあ帰ってもいいけど、身元は割れてるんだ、ただでは済まさんぞ。」

シンは笑顔で脅している。


「な、なんでこんな事に・・・」

男達は雪の上に正座をさせられ、連絡が来るまで恐怖の中待機させられる。


「シンさん、山林組と話しがついたようです。」

「思ったより早かったな。」

おやっさんに連絡して1時間ほどでの解決にシンは少し驚いていた。

「どうやら、うちが支援している組の子のようでして、即座に指を持ってきたとか。」

「なるほど、それでコイツラは?」

「好きにして構わないとのことです。

山林組としても半グレのコイツラの面倒を見かねていたようで・・・」

「まあ、こんな真似をしてたらケツも持てないか。」

「へい、そのようで・・・あと、ユウヤさんから連絡があり、コイツラの家族とも話し合いが済んだみたいです。」


「ユウヤは何をしたんだ?」

「親が経営しているペンションに圧をかけたみたいです。

レイプ魔がいるペンション・・・誰も泊まらないでしょうね。」

「そりゃ、そうだな。それでコイツラはどうするか言ってたか?」

「ええ、東京の施設で預かるそうです。その男専用の・・・」

「あ、あれか・・・可哀想に。」

シンは少しだけ同情の視線を投げかける。


「えっ、なっ?俺達どうなるんだよ!」

「大丈夫、受け入れたら気持ちよくなるよ、たぶん。」

「何だよそれ!」

「もう君達は女の子と楽しめないって話だ。

でも、いいだろ?別に切られる訳じゃ無いし。」

「何がどうなっているんだよ!」

「どうもならないよ、君達はなるようになるだけだ。ご愁傷さま。」

シンは全員に当て身を喰らわし、意識を奪うのだった。

彼らの姿は以後地元で見ることは無くなり、彼らの家族も彼らの事を話すことはなかった。















「ここは・・・」

男達が目を覚ますと服を脱がされ、鎖に繋がれていた。

「なんで鎖に繋がれているんだよ!離せ!誰か誰かいないのか!リュウヘイ、モブ!いないのか!」

「ミツ、俺はここにいる!助けてくれ!」

「リュウヘイ!俺こそ助けてくれ鎖に繋がれて身動き出来ないんだ。」

次に返ってきた言葉はミツの悲鳴にも似たこえだった。

「や、やめろ!さわるな!やめてくれよ!」

「ミツ!何が起きているんだ!」

「助けてくれ!いやだ!俺はそんなこと・・・あっ!」


「ミツ!」

「あらあら、騒がなくてもあなたもすぐに気持ちよくなるからね。」

「誰だ!」

リュウヘイは首を動かし声の方向を見る、そこには筋骨隆々のたくましい男が全裸で立っていた。

「えっ!だ、だれですか?俺に何をする気ですか?」

リュウヘイは嫌な予感しかしない。しかし、身動き出来ず逃げることも出来ない。

「貴方はこれから変態さんの玩具になるの、でもね、それにはちゃんとした教育がいるから、私がこれからはミッチリとぉ〜おしえて、あ・げ・る♡」

リュウヘイは背筋に寒気が走る。

「嫌だ!やめてくれよ!離せ!」

「うふふ・・・大丈夫、最初だけだからね。すぐに良くなるから・・・」

リュウヘイ以下、男達は二度とマトモな世界に戻って来ることは無いのであった・・・

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