第五話 不滅の愛

 母の記憶の中で、十四歳の俺が逃げるように家を出る。するとその数日後には、母の記憶からもあの家が出てこなくなった。

 そこで、奔流のようだった映像も記憶も、ついに終わった。


「かあ、さん……」


 次に瞬いた時には、足元でいまだ苦しげに蹲る母を愕然と見下ろしていた。震える口が、もう何年も呼んだことのない言葉を勝手に紡ぐ。

 その弾みのように、乾いて砂まみれの俺の頬を、何かが伝った。

 それが何かと理解するよりも早く、


「――アーハッハッハッハ! 最高だね! 最高だよ! 実に快い!」


 唐突に、高らかに、耳障りな哄笑がその場を切り裂いた。

 いまだ無数の映像に呑み込まれて亡羊としていた俺は、その笑声が酷く歪んでいるような気がして、気持ち悪さを覚えながら我に返った。

 ゆっくりと視線を横に滑らせる。

 近いのか遠いのか、距離感が分からなくなるそこに、母の記憶の最初に出てきた“何か”が、辛うじて人の形を保って天を仰いでいた。


「嗚呼、嗚呼! 憐れなり私に魅入られた魂よ! ついに極上の味に仕上がった!」


 猛獣のような長い爪で自身の両肩を抱きしめながら、男だったものが気色悪い程に身悶える。恍惚に歪んだその顔は最早こちらを見てもおらず、ただただ快楽に身を委ねるようだった。


「無窮の苦悩と葛藤、愛情の中の憎悪、希望に満ちた絶望! ただ喰らうだけでは味わえない、これぞ混沌の極致まで絡まり合った垂涎の美味! あぁあ、待ちに待った甲斐があった。痺れるようなこの甘美、堪らないねえ……!」


 ついに動かなくなった母の足下に広がる血溜まりを、男がまるで砂糖水のように指で掬ってぺろりと舐める。その姿は昔、戦禍で荒らされ焼け落ちた教会の壁にあった、子供から魂を抜き出して食べようと舌なめずりする悪魔そのもので。


「……悪魔め」


 戦慄とともに罵る。否、母の記憶を強制的に見せつけられた後では、眼前の存在がただ母の魂を自分好みの味に仕立て上げたいがためだけにこんな呪いと茶番を用意した“何か”――悪魔そのものだと、過たず理解していた。

 そして同時に、子供の頃の俺に度々、手を変え品を変え母への不審を植えつけてきた旅人であったことにもまた、気付いてしまった。


「自分を産んだ者の記憶の旅はどうだった?」


 悪魔が、悦に入った顔で聞く。

 答えなど決まっていた。


「……最悪だ」


 そう、最低最悪だった。

 母がどんな気持ちで俺を叩き、近寄らせないようにしていたのか。早すぎるくらい幼い時から、俺が自立できるようにと突き放し、厳しいまでに様々なことを教え込んでいたのか。そのくせ、俺が泣いて寝てしまえば寝床まで丁寧に運び、皮膚が裂けるような冬の日には、俺には竈の世話を命じ、自分は氷の張った水桶に手を突っ込み掃除をしていたのか。

 その全てを、俺はただ表面上の事実だけを見て、何故こんなにも辛いことをさせるのか、そんなに俺が憎いのかと、恨んできた。

 怒りの奥にある悲しみも、労わりも、ましてや愛など、気付こうともしなかった。


「最悪? 最高の余興だろう!」


 工芸士が自分の最高傑作を見せびらかすように、悪魔が痴笑ちしょうする。


「愛を伝える度に寿命が零れる呪いだよ? 画期的だと思わないか? 愛などないと、頑なに信じていた薄汚れた少女がついに得た愛しい男を貴族に殺された時も良いと思ったがな。腹に子供がいると知った時に、私は思ったよ。これはもっと良い見物になるとね!

 この女は言ったよ。私が憎き仇を殺すのを手伝ってやろうかと囁いた時、あの人と約束したから、悪事は一切やめて子供を産むと。だが貴族は死に、女は捕らえられた。死にたくないと言うから、私は親切にも逃がしてやったぞ?

 だが何か月も追われ、産み月も近付くと、女はついに折れた! 子供を産むと約束したからと、絶対に死ねないと!

 だから私は条件をつけて助けてやった。愛して触れる度に、互いの命が零れていく呪いだ。その葛藤よ!

 長く生かすためには触れないことが一番だが、人間の赤子は世話をしないと簡単に死んでしまうだろう? 『もう少し、あと少し』と言い訳をしながら赤子を抱き締めていた女は見ものだったなぁ!

 零れる命はいつも私の舌を悦ばせた。目で愉しみ、耳で親しみ、舌で味わう……あの女との暮らしは愉悦に満ちていた――っと」


 聞くに堪えない長口上は、俺が斬りつけることでやっと終わった。本当は脳天から真っ二つにするつもりだったが、背中にも目があるのか、すんでの所で避けられた。

 悪魔の言葉を理解するにつけ、嫌な想像が脳裏に膨らみ続けて剣を振り上げるまでに時間がかかったが、たった一つの意志だけは、いわおのように固まった。


 殺す。この悪魔だけは、必ず殺す。


「いいなぁ、その目! お前の魂も美味そうだ。ゾクゾクするよ!」


 悪魔が、腹上死寸前のような喜悦で身を捩る。

 反吐が出る。疑念が確信に変わる。


「このひとの最愛のひとを――俺の父親を殺したのはお前か」

「酷い誤解だな。私はそんな詰まらないことはしない。私はほんのすこぅし、囁くだけだ」

「貴族を殺したのも……このひとが殺したように見せかけたのも、お前か」

「いやぁ、偶然とは怖いよなぁ。これが神様の思し召しという奴だろうかねぇ?」


 くっくっくっと、悪魔が肩を揺らして笑う。その様は戦場で見た指揮官とよく似ていて、けれどあの時には感じなかった嫌悪が、体中を這う虫のような不快さで俺を動かした。


「殺す」


 母の血に濡れた剣を、不気味な黒い影に向かって何度でも振りかざす。汚い外套の端を捉え、服を掠め、その脇腹に斬り込む度に、それらがいつか見た黒い靄となって千切れ、消し飛ぶ。

 俺の――母さんの、命。


「殺す。殺す。殺す」

「あぁ、いいとも。その憎悪すら私にはご馳走だ」

「殺す殺す殺す」

「だが、いいのかねぇ。そんなことをしている間に、女は本当に死んでしまうぞ?」

「殺す殺す殺す殺す殺す殺す」

「あぁ、それは楽しみだ。では女が死んだ時に、また会おう」

「殺す!」


 ハハハハハッ……と、ひび割れた哄笑だけを残して、悪魔の姿が憎らしい黒い靄となって掻き消える。その靄を全て掻き集めたい衝動を剣と共に投げ捨てて、俺は真っ先に母の傍に跪いた。


「母さん!」


 母は、今にも土に還る寸前の死体のように道に転がっていた。今までの俺だったら、きっと見向きもしなかった。

 俺は恐る恐る母に手を伸ばした。今まで、虫の息の人間を介抱したこともなく、どうすれば負担が少ないのかも分からなかった。

 けれどそんな戸惑いも意味はないと、思い知るしかなかった。藻掻くように土を掻いた茶色い指は、生きているとは思えない程冷たかった。抱き上げた背は、力加減を間違えれば折れてしまいそうなほどに弱々しい。

 そこから吐き出される呼気は、耳を澄ましてさえ、聞き取れないほど。唯一確かなのは、皮肉なことに互いの体から零れ続ける憎き黒い靄――俺たちの命の欠片だけ。


「あぁ、あぁ……!」


 いけないと、俺は慌てて手を離した。途端、黒い靄が立ち消える。

 いつも俺たちの間に立ち塞がっていた黒い靄。これがあるせいで、俺は見えないものを全て疑い、憎んできた。

 きっと今母を見る俺の目は、昔の母以上に憎悪に歪んでいることだろう。


 これが、母の苦しみか。


 大丈夫だと力いっぱい抱きしめて、安心させたいのに。息子らしく抱き上げて走って、必ず助けると誓いたいのに。

 そんなことをすれば、もう幾ばくも無い母の寿命がますます零れてしまう。

 抱き締めることは、殺すことと同義だった。


「は、なさ、ないで……」


 なす術もなく立ちすくんでいた俺に、母が最後の力を振り絞って手を伸ばす。その弱々しい手を咄嗟に掴んでしまってから、俺は己の失態に気が付いた。

 だが、その手は振りほどけなかった。荒れてボロボロの手が、信じられない程の力で、握り返すから。


「さいご、に、いちどだけ……」

「違う。最後じゃない」


 咄嗟に反駁はんばくしていた。

 こんなのが最期など、あっていいはずがない。悪魔に寿命を奪われて、俺が理由も聞かずとどめを刺して、他に何の希望もないこんな寂しい場所で。

 命懸けで産み育てた子供に触れてももらえず、たった独りで死ぬなんて。


「ずっと、傍にいる。もう離れないから……」


 そんなことはあってはならないと、記憶よりもずっと小さくなった母を抱き締める。また、黒い靄が溢れ出る。


「あぁ、ちがう……ちがうんだ……」


 もう焦点も合っていない母が、怯えるように俺から逃げる。子供の命を、少しでも奪うまいと。


「はなして……」


 俺の胸を押し返す手の、なんと力の弱いことか。

 きっと俺が家を飛び出したあの頃には、もう既にこれほどに病み衰えていたのだろう。だからこそ行動に移すことが出来たのだということすら、俺は忘れていた。


「あいを、返してほしい、なんて……思っちゃいない。あたしは、にくまれた、ままでいいんだ……」

「憎むものか。もう決して、憎むものか」

「わすれて……あたしのことなんか、わすれて……」

「忘れない。絶対に、俺を愛してくれたひとのことを、忘れたりなんかしない」

「いきて……」

「……あぁ」


 きっと、母はもう耳も聞こえていない。俺の言葉など、届いていない。あまりに遅すぎたのだ。

 それでも、俺は答える。

 目も耳も利かなくなって、それでも願う母の言葉に、俺は応える。


「いきて……いきて……生きて――」


 母の願いは、ずっとそれだけだった。

 俺が生まれる前から。生まれてからも。俺が母を見捨ててからも。

 ただ、俺が生きることだけを願っていた。

 自分の命を投げ出してまでも。守るはずの子供に誤解され続けてでも。


「生きるよ。ちゃんと、生きる。だから……」


 言ってくれればと、思う気持ちもある。けれどきっと、俺は信じなかったろう。母を憐れな狂人の言と蔑んで、嫌って遠ざけただろう。

 それに、言葉だけでも、きっと寿命は零れ出た。だから悪魔は、あんなにも言えと迫ったのだ。


 愛している、と。


 母が十四年間、決して口にしなかった言葉を。


「…………ごめん」


 違う。言うべきはそんな言葉じゃない。

 けれど、止められなかった。


「ごめん。気付かなくて……何も知らなくて……ごめん。独りで悲しませて、ごめん……」


 これは偽善だ。自分のための言葉だ。

 あの記憶を見たからこそ分かる。

 母が求めていたのは、やはり愛だ。同じだけ返されるべき愛。かつて見つけた、手にした愛。子供はきっとその替わりでしかない。

 産むことを後悔したこともある。育てるのが辛くなったこともある。何もかも嫌で憎くて、心から叩いたこともある。

 それでも、俺が先に音を上げて逃げ出すまで、母は「母」をやり通した。

 それは、とてつもないことなのだ。


 そこに在ったものは、何だろう。


「――愛してる」


 気付けば、その言葉がこぼれていた。


「愛してる」


 産んでくれてありがとう。育ててくれてありがとう。どんなに苦しくても、投げ出さないでくれてありがとう。俺のために、時間を、体を、心を使ってくれてありがとう。

 言いたいことは、無限に湧いた。今まで知ろうともしなかったことに触れ、無為に失い続けていたものを取り戻すように。


「愛してる」


 あぁ、俺はずっと、雨の下にいたのだ。

 厚い雨雲から降り注ぐ冷たい雨は、常に道を照らす月を隠し、時に嵐に逆巻き荒れ狂う。けれど草木は倒れてもまた育つし、折れてもまた大地を豊かにする。何より、雨がなければ大地は干からびてしまう。

 俺はずっと、慈雨の中にいたのだ。

 雨の中で、月を見ることはできない。けれど、確かにそこにあった。

 母が隠した、愛のように。

 そしてそれら全てが、一つに究竟くきょうする。


「愛してるよ」


 赤子のようにむずがる母を、ありったけの力で抱き締めて、何度も伝えた。

 痛んでごわごわの髪も、骨と皮ばかりの肩も腰も、全部丸ごと抱きしめた。記憶の中の母の匂いはどこにもなく、全身から血と死の匂いだけがした。

 それでも、腕の中の温もりは記憶と同じように優しくて温かくて。


「あぁ……もうすこし……あと、すこし……」


 ずっと抱きしめてほしいと思っていた母の胸に、子供のように頬を押し付ける。鼓膜に伝わる心臓の音が、一秒ごとにゆっくりと、微かになる。その最期の一音の時まで母に寄り添うようにと、身勝手にも願ってやまない。


「俺の、たった一人の母さん。……ずっと、ずっと愛してる」




       ◆




 死にそうな思いで産んだ赤ん坊は、まさに血塗れの「赤い」坊やだった。

 ほぎゃあほぎゃあと、元気よく泣いている。

 泣きたいのはあたしの方だと思ったけど、こんなに大声で泣かれるなら、やはり出産前に山に逃げ込めて良かったと思った。

 貴族を殺したと思われているなら、もう二度と大きな町には行けない。

 でも、別にいいと本当に思った。この子がいるなら、他には何もいらない。


 痺れて動かない下半身を引きずって、用意しておいた水で赤子を洗う。冷たすぎたのか、また大きく泣いた。

 乳をやれば泣き止むかと思ったけれど、想像したようには乳は中々出なかった。痛くなるほど揉んで、やっとちびちび出始めた。

 赤子は、泣きながら乳に吸い付いた。恍惚感よりも痛みが強くて、涙が出た。

 初めて愛してくれたひとは、もういない。頼れる大人には出会ったことがない。

 ずっと独りで生きてきたから、山の中でもそれなりに生きていける自信はあったけれど。


「あぁ……」


 出産後に初めて流した涙は、歓喜とは程遠かった。




 赤子が泣く度に、抱き上げてあやす。何度も授乳する。

 その度に、目の前が黒い靄で埋まった。初めて笑った顔も、そのせいでよく見えなかった。

 やはりあの悪魔に縋ったのは誤りだったかと、毎日後悔した。なるべく抱かないようにあやしても、触れればやはり命は零れた。あの人と同じところにホクロを見付けて微笑んでも、可愛いと呟くだけでも黒い靄が立ち上った。

 あの日、悪魔に屈せず、共に死んでしまった方がましだったと、日増しに後悔と絶望が肥大化する。

 坊やがあたしに笑いかけたのは、そんな頃だった。

 とって、とってと、拙いハイハイであたしに近付く。あたしに向かって、つぶらな瞳を見開いて、手を伸ばす。抱き上げるのを躊躇うあたしに、心から信じ切った無垢な笑みを向ける。

 あたしが自分を傷付けるなんて、見捨てるなんて、産まない方が良かったなんて、微塵も思っていない。


「もう少し、あと少し……」


 気付けば、それが口癖になっていた。

 一人では何もできない小さな小さな手がぎゅっとあたしの指を握り返すたび、この子が一人で立つまで、一人で歩くまでと、期限を先延ばしにした。歩き出せば、一人でご飯を食べられるまで、一人で寝起きできるまで……困ったことに、言い訳は幾らでも湧いて出た。

 そしてお互いの体から零れる黒い靄もまた、日に日に濃さを増していた。

 一刻も早く、遅くともこの子の記憶が残る前に、この手を放す。でけなれば、きっと苦しむ。憎む相手は、あたしだけでいい。


「別に構わないだろう。好きなだけ世話を焼いて、好きなだけ抱きしめてやれよ」


 影のように纏わりつく声が、慈愛の仮面を被って囁く。お前のせいだろうとは、もう反論しない。正当な対価を要求したまでと返されるだけだからだ。


「ほら、子供が泣いておるぞ」

「おぉ、転んだようだぞ。助けに行かなくていいのか?」

「村までお使いか。代わりについていってやろうか?」


 事あるごとにかけられる声は、全て無視した。この悪魔とは物心ついた時からの付き合いだが、最善手はやはり無視だけだ。

 だからだろう、最近はとんと声を聞かなくなっていた。


「詰まらぬなぁ。意地を張らずとも良いものを」


 意地とは少し違うなと、心の中だけで思う。

 名前さえ付けなかった坊やは、あたしが望んだ通り、強く辛抱強い子に育った。あたしがどんなに無理難題を押し付けても、強い意思の火がその目から消えることはなかった。

 きっともうすぐ、この家を出ていく。それだけの力もある。蓄えのある場所も、ちゃんと見付けている。

 これは、きっと期待だ。

 坊やが、あたしの思惑や呪いに気付くことじゃない。いつかあたしがこの悪魔に魂を食われて、今度は坊やに目を付けても、あたしのように屈したりはしないと。

 生きることに決して絶望しないあの子なら、きっと悪魔の囁きに惑わされたりせず、自分の力で希望を掴み取る。道をたがえたりなんかしない。


「きっと、お前は負けるよ」


 夜明け前、すっかり大きくなった坊やの背中を窓の向こうに見送って、久しぶりに話しかけた。


「お前を憎んでいたのが私の差し金だと知れば、きっとあの息子は怒り狂って私を追うよ。その時には、また私の腕の見せ所だ」


 悪魔が、何もかもをも掌で転がしている気になって、笑う。

 浅はかだなと、あたしも嗤った。


「あたしと、あのひとの坊やだよ? きっと、良く生きるさ」


 やり遂げたよと、今はもう心の中にしかいないあのひとに告げる。

 これから、あたしは自由に生きる。

 自分の意思で、この家を後にする。

 新しい人生だ。

 さぁ、良く生きよう。



《了》

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