#02  出会い

引っ張られた先には、とてつもなく可愛い女の子が立っていた。


黒髪ロングで小学生くらいの身長、きりっとした目。ロリ体形の割に胸はデカい。




ひとことでいうならば、めっっっっっっっっっっっちゃ綺麗


「何自殺しようとしてんのよ。なんで自殺しようとしたのか話してくれる?もしかしたら力になれるかもしれないから。あ、そうだ。まだ自己紹介してなかったっけ。私の名前は白下雪華しらした ゆきか。今日卒業式を終えた私立女子学園の高三よ。ちなみに、知ってるかどうかは分からないけど、白下財閥の一人娘よ。貴方は?」


おいおいそんなに早口で言われても聴き取れねえよ


聞こえたところだけ返答する「俺の名前は小柳陶治。高三あと、同じく今日卒業式終わった。あと、君小学生くらいにしか見えなかったけど高三なんだ。」


「何それひどくない?それでなんで自殺しようとしたの?あと、確かに身長は145cmしかないけどさ。」


そして事の顛末を話すと


「そうなの。うーん。それじゃあ私についてきてくれるかしら?私は高校卒業したからって無理やりお見合いされそうになったから逃げてきたの。それで、彼氏さえいればお見合いしなくて済むから、偽装彼氏ぎそうかれし演じてくれない?

もしかしたらお父さんに無理矢理跡取りにさせられるかもしれないけど。お願いできないかしら。ここで出会ったのもなんかの縁だしね。」


んんんん???それって最悪そのうんちゃら財閥ってところの社長になるのか

悪くはないかもしれないがリスク高めだな....

まあ、やってみる価値はありそうだな


「わかった。でも、どこでやるんだ?」


「私の家。」


「へ」


「だから私の家。わかったんだったら今すぐいくよ。」


「ちょっと待ってよ。こっから君の家までどうやっていくんだ?第一、金持ってないから電車とか乗れないぞ。」


「ご心配なく。私が払いますから。」


そう言って取り出したのは金持ちの象徴(?)とも言えるであろうブラックカードだった。


「それじゃあ行きましょうか。」


そう言われて配車アプリで呼ばれたタクシーに乗り込み彼女の家へ向かう。そして首都高に乗り、三軒茶屋でおりてしばらく進むと着いた所は世田谷のでっかい家の前だった。


「これ家?城じゃないよね?」


「ええ。50000坪の家です。ここに私は住んでいます。」


やべぇよ。こんなにでかい家のお嬢様の偽装彼氏が俺に務まるのか?


「ほら、早く行きますよ」


そう言われ、でっかい壁に向かってスタスタ歩いて行ったと思ったらいきなりゴゴゴゴとでかい音を上げて門が開いた。すると


「おかえりなさいませお嬢様。早速ですが、お父様がお呼びです。早めにZX-3の部屋まで行ってください。」


「わかったわ。それじゃあいくわよ、陶治。」


そう言われて腕を引っ張られながら家の中に連れて行かれたのだった。








あれ、今名前呼びされたよね




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